ガザ地区の無防備なテントで生後3週の赤ちゃん、クリスマスの寒さで死亡
パレスチナのガザ地区で生後3週目の新生児がクリスマスに寒さに耐えられず、低体温症で死亡したという残念なニュースが伝えられた。 25日(現地時間)、AP通信などによると、ガザ地区南部のハンユニス郊外のアルマワ市難民村で生まれて3週目になる女児のシラちゃんが夜の間に低体温症で死亡した。 シラちゃんの父親マハムードさんは、前日の夜、気温が摂氏9度まで下がり、娘を毛布で包んで暖かくしようとしたが、冷気を防ぐには力不足だったと吐露した。家族が泊まるテントが風を防ぐことができず、大人たちでも寒さに耐えられず、家族は結局翌朝凍死したシラちゃんを発見した。唇は紫色に変わり、青白い肌はまだらになった。 マハムードさんは「赤ちゃんの体がまるで木のようだった」と話した。家族はシラちゃんを急いで病院に連れて行ったが、命を救うにはすでに手遅れの状態だった。ハンユニス・ナセル病院の小児病棟責任者アフマド・アルファラさんはシラちゃんの死因が低体温症だと確認した。 アルファラさんは過去48時間の間、シラちゃんの他に低体温症で死亡した赤ちゃんが少なくとも2人がいると明らかにした。1人は生まれて3日、もう1人は1カ月の赤ちゃんだと言った。 ガザ地区保健省によると、昨年10月7日、パレスチナ武装政派ハマスの奇襲でガザ地区戦争が始まって以来、子ども1万7600人以上が死亡した。 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラザリーニ事務局長は、国連の資料を引用して「ガザ地区で1時間ごとに子ども1人ずつ死んでいる」と明らかにした。 ガザ地区の医療スタッフは、イスラエルの攻撃で現地の医療システムがマヒし、子供たちが適切な治療を受けられずにいると指摘した。アルファラさんは、「現在運営中のガザ地区内の新生児病棟は20%に過ぎず、人工呼吸器を含めた医療用品も非常に不足している」と話した。 国連児童基金(ユニセフ)広報専門官のロサリア・ボレンさんは戦争による子供たちの犠牲は「我々の共同の責任をはっきりと想起させる」とし「一世代の子供たちが、彼らの権利が残忍に侵害され、未来が破壊される苦痛を体験している」と指摘した。