寿司王国・石川で起きる「回転寿司の陣」 大手チェーンの進出に地元店舗は“発想の転換”で観光客の取り込み狙う
かっぱ寿司アークスクエア御経塚店・平本幸生店長「北陸エリアはお寿司、外食を好む傾向が強く、グルメ寿司が多い非常に魅力的な市場であると考えております。すしの全国1位である石川県をはじめ、同県主要都市や近隣県への出店も進めていく予定」 石川では後発の出店ながら、オープンを機に七尾市の企業とのコラボ商品を全国展開するなど、石川での存在感をアピールします。 ■地元回転ずしチェーンは「発想の転換」 金沢駅前に進出で狙うは… 一方、受けて立つ地元チェーンにも顧客拡大を目指す動きが…。 兵藤遥陽キャスター「これまで郊外に多く出店していたこちらの地元回転ずし店ですが、観光客需要の高まりを受けて駅前の商業施設にオープンしました」 クロスゲート金沢に9月オープンした「すし食いねぇ!」 金沢駅前でのオープン、海外を含めた観光需要の取り込みを目指しての出店です。 すし食いねぇ!・斉藤優也店長「品書きのメニューの下に英語表記。翻訳機も置いて(外国人観光客にも)なるべく対応できるように心掛けています」 実際に駅前への出店は効果てきめんのようで… 観光客「埼玉から今到着した所ところなんですけど…「すし食いねぇ!」というところを今探しているところ。金沢の駅前に最近できたと聞いたので調べました」 実は、こうした顧客を掘り起こす動きの背景には、物価高などによる「外食控え」があるといいます。民間の信用調査会社、帝国データバンクによりますと、食材の高騰や人材確保に対応できず、倒産に追い込まれる飲食店の件数は、このままのペースで進んだ場合、全国でコロナ禍だった2020年を上回り、過去最多を更新する見通しです。 体力のあるうちに新たな客層を取り込み、差別化を図る上でも事業の拡大を模索します。 すしくいねぇ!・斉藤優也店長「他のところも店舗新しく出すところあると思う。回転ずし業界では盛り上がってきているのかなというのは感じられる。金沢に来ていただけるお客さんを一緒にみんなで盛り上げていけたら」
激しさを増す回転寿司業界。安価な価格帯を押し出したり、地元ならではの味を生かしたりと、それぞれの強みを生かした経営戦略が生き残りのカギを握りそうです。
北陸放送