表現しきれない悔しさ…『仮面ライダーガッチャード』で本島純政が直面した厚い壁
◇ファースト写真集は将来の自分に見せてあげたい 本島に多くを教えてくれた『仮面ライダーガッチャード』は、8月に終了。1年にわたるプロジェクトだったわけだが、この期間をまるまるカバーしていたプロジェクトがもうひとつある。11月に発売となる本島純政ファースト写真集『純』(小社刊)だ。 事務所への所属が決まってすぐの2023年2月から、仮面ライダーの撮影期間中、クランクアップ直後の2024年8月までの約1年半を追った膨大なカットから厳選された写真と、ロングインタビューが掲載されている。 「ファースト写真集だからということだけじゃなく、僕にとって、一生大切にしたいものになると思います。ここには、僕の初めての経験がたっくさん詰まっているんです。だから“僕自身”、このときの気持ちを一生忘れないでほしいなと思っています。 俳優というお仕事をしていて、“辞めたいな”と思うことがこれからあると思います。でも『仮面ライダーガッチャード』をやっているとき、すごく楽しかった。これからも、楽しいことだけではないだろうけれど、絶対に楽しいこともあると思うんです。 だから、役者を続けていて大きな壁にぶち当たったときにも、“本島純政、お前は幸せだぞ!”と改めて感じるために、自分自身でも見返したいと思ってます。それくらい、自分にとっての節目だったし、感情が鮮明に映し出されている写真集になっています。本当に、将来の自分に見せてあげたいです」 そんな熱い思いが詰まった写真集から、特に思い入れのある1枚を選んでもらった。 「やっぱり最後のカットです。仮面ライダーがクランクアップした次の日に撮ったんですが、最後、泣き出してしまったものが、そのまま収められています。カメラマンの増田彩来さんに、“いま思っている感情を、全部出してみて”と言われて、思わず涙してしまったカットです。 そのとき、『仮面ライダーガッチャード』を無事にクランクアップできた達成感と同時に、この先の不安も大きくあって、いろんな感情が渦巻いていました。それが素直に出てしまった。1年半、ずっと一緒だった増田さんじゃなかったら、絶対に出なかった涙だと思うので。この写真は、自分の中ですごく印象に残っています」 「不安もある」と素直に吐露した本島。しかし強い思いで、これからも新たなキャラクターをどんどん見せていってくれるはず。最後に「俳優として生きていくことに今、感じている思いと目標」を聞いた。 「ロングインタビューでもお話しているのですが、『仮面ライダーガッチャード』を見てくれた方から、すごく思いの込もったお手紙をたくさんいただきました。そのとき、俳優という職業の尊さというか、言葉では言い表せないくらいパワーのある仕事なんだと感じました。 これからも僕は俳優を続けていきたい、僕のお芝居を通して、ひとりでも多くの方に“この作品を見ることが楽しみ”だと思ってもらいたい、ちょっとした毎日の光のようなものになってくれたらと。 もちろん、生半可な気持ちでやれる仕事じゃないと思っていますし、本当にすごい仕事だと感じています。そのうえで、僕も成長していって、いつか、日本アカデミー賞を取れるような俳優になりたいと思っています」 (取材:望月 ふみ)
NewsCrunch編集部