目の前で逃した優勝を、一番近くで見つめて誓ったこと。町田・伊藤圭汰「しっかり目に焼き付けて、心に刻んで、来シーズンまた頑張りたい」【F1上位リーグ第27節|ミックス/名古屋vs町田】
1月14日、Fリーグ2023-2024ディビジョン1ファイナルシーズン上位リーグ・第27節が行われ、名古屋オーシャンズとペスカドーラ町田が対戦。町田は1-2で敗れた。 「自分もこのクラブで、名古屋を倒して優勝したい」。 2016年3月に行われた第21回全日本フットサル選手権大会で、優勝トロフィーを掲げる“ペスカイエロー”の戦士に憧れ、地元・北海道から高校卒業と同時に上京した、伊藤圭汰。 あれから8年の月日が経ち、夢を叶えるべく覚悟をもって挑んだ今シーズンは、強度の高い守備でチームの勝利に貢献する一方、対名古屋戦ではホームとアウェイでそれぞれ1ゴールを決めて見せ、思いの強さをプレーで示した。 怪我による痛みを抱えながらも、臨んだ最終戦。その思いは惜しくもゴールに届かず、つかみかけたリーグ優勝は手をすり抜けた。 試合を終え、伊藤に話を聞いた。
人生で一番悔しい試合だった
──試合を振り返って。 人生で1番悔しい試合になりました。ここまで素晴らしいシーズンでしたが、最後勝てなくて、本当に悔しいです。名古屋が強いのはわかってましたし、みんなよく頑張ったと思います。でも優勝するのは簡単ではないですし、ちょっとした差で勝ったり負けたりする世界なので、この経験をしっかり次につなげるしかないです。 ──レギュラーシーズンの最終戦で怪我をして、そこから出場できない時もありましたが、その試合はどういう気持ちで見ていましたか? 大事な時期に自分が怪我をしてしまって、責任をすごく感じました。僕がいないチームが勝つのも、僕が出ずに負けるのも、どちらにしても悔しかったです。本当に苦しい時間を過ごしていました。(怪我明けから)なかなかコンディションが上がらずにここまで来て、最後100%の力を出しきれなかったのも、悔しかったです。
──今シーズン常に上位にいたことでプレッシャーを感じていましたか? プレッシャーは少しありましたけど、僕らの試合はいつも余裕のない試合が多いですし、1点差のゲームを長く戦ってきたので、いつも通りに進んでいた感覚です。 ──レギュラーシーズンのアウェイでは名古屋にも勝つなど、より自信もついたのではないでしょうか。 自信になる部分もたくさんあったシーズンでした。3、4年前は、パワープレーで失点することが多かったですが、今年はほとんどパワープレーでやられていません。難しい試合に勝っていけたのも僕らの自信になりました。ただ、来年以降は攻撃のクオリティを上げて、ディフェンスでは失点を減らさないといけないと思います。 ──表彰式の時に、ずっと名古屋の方を見ていたのが印象的でした。 いろんな感情で見ていました。今日勝っていたら僕らがあそこにいたけれど、あの場に行けなかったのは、僕らの力が足りなかったからです。また、厳しい試合に勝ってきた名古屋が優勝するのも納得ですし、祝福したい気持ちもありました。 苦しい時間でしたが、しっかり目に焼き付けて、心に刻んで、来シーズンまた頑張りたいと思って、ずっと見ていました。 ──「町田に入ろう」と北海道から出てきて、そのクラブで優勝争いができたことについて。 名古屋に勝つために町田を選びましたし、最後の最後まで優勝するチャンスがあったシーズンはこれまでなかったので、悔いは残りますけどまた頑張るしかないかなと思います。
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