キャンパスで育てたホップを使用 関西大発のクラフトビール「關杯」が完成
関西大(大阪府吹田市)のオリジナルクラフトビールが完成した。その名も「關杯(かんぱい)」。今月、同大学で開かれた校友総会でお披露目され、参加したOBらが早速味わった。ビールの開発やラベル製作には、2025年大阪・関西万博を盛り上げようと結成された万博部の学生らが関わっており、万博会場での販売も視野に入れているという。 【写真】関西大のキャンパスで育てられたホップ ビールを開発したのは、関西大万博部の「關杯プロジェクト」チーム。人と人のつながりの場の創出を目指して活動し、クラフトコーラの開発も手がける。 今年3月、同大千里山キャンパスで卒業生らが原料となるホップの苗を植え付けた。学生らが肥料やりなどの世話を続け、7月中旬には高さ10メートル以上に成長。約15キロを収穫した。 クラフトビールの醸造所「中津ブルワリー」(大阪市北区)にホップを持ち込み、学生らの意見をもとに醸造を行った。プロジェクトチーム代表の田井豊浩さん(21)=総合情報学部3年=は「さわやかで飲みやすく、すっきりした味わいを追求した」と話す。アルコール度数は5%前後に抑えたという。 ネーミングについては「乾杯」の言葉に、関西大の「関」の旧字体を組み合わせた。ラベルに描かれた両手は、仲間とともにホップを収穫した姿を表現。スクールカラーの紫紺をベースに校章のアシの葉をあしらい、粋でモダンなデザインに仕上げた。ラベルの「關杯」の部分はステッカーとしても利用できる。 校友総会では、田井さんとプロジェクトメンバーの中村いなみさん(19)=社会学部1年=が約600人の同大OBを前に、ビールが完成するまでの経緯を説明。メンバーは「緊張したけれど、皆さんがおいしそうに飲んでいたのでうれしかった」などと感想を語り合っていた。 關杯(330ミリリットル)は600本を製造。同大のイベントなどで1500円で販売する予定。(格清政典)