最終回まで観たい秋ドラマ5選。日曜劇場も見ごたえ抜群だけど、ダントツで推せるNo.1は
放課後カルテ
もう1作品、学校ものから『放課後カルテ』(日本テレビ系、土曜よる9時~)を。日生マユ氏の同名コミックが原作で、主人公が教師ではなく、小学校の保健室に勤める“医師”という一風変わった設定です。 ボサボサ頭で仏頂面の小児科医・牧野(松下洸平)は、教師も児童も関係なくぶっきらぼうで怖い。しかし確かな観察眼で、子どもたちの“言葉にできないSOS”を見抜き、救っていくヒューマンドラマです。 他作品では世の女性たちを癒す役どころが続いた松下が、本作では新たな魅力で惹きつけています。牧野先生を、ただの嫌~な先生ではなく、医師としての信念や想いがあり、時には児童にいじられるような愛すべきキャラクターに昇華させているのです。 物語と分かっていても、子どもたちが辛そうなシーンには心が痛みます(子役の皆さまがこれまたお上手で)。だからこそ、頑張って! 元気になって! と応援したくなる作品です。 第4話では、孤独感から破壊衝動を抱えてしまった羽菜(小西希帆)の母親を、SPEEDの島袋寛子が演じたことも話題になりました。まだ発表されていないゲスト出演もありそうなので、そちらも合わせて注目です。
海に眠るダイヤモンド
『海に眠るダイヤモンド』(TBS系、日曜よる9時~)は、とにかく日曜劇場らしい豪華なゲストと壮大な映像美に圧倒されます。石炭産業で躍進した昭和の長崎県・端島と、現代の東京を舞台に、謎が謎を呼ぶ展開が話題になっています。 1955年当時の端島の生活をリアルに感じさせる丁寧な描写に、神木隆之介、杉咲花、池田エライザ、清水尋也、土屋太鳳らの豊かな心情表現が相まって、見応えは抜群です! 放送が衆院選で中止になったこともありまだ2話しか放送されていませんが、野木亜紀子氏の脚本だからこそ、伏線がそこかしこに散りばめられている気しかしません。SNSでもさまざまな考察が! 特に、現代編の謎の婦人・いづみ(宮本信子)が、端島編の3人のヒロイン(杉咲花、池田エライザ、土屋太鳳)の誰かではないか? との考察が行き交っていますが、筆者は百合子(土屋)説が有力と予想。入念に描かれてきた点と点が繋がっていく瞬間を心待ちに、考察も楽しみたいと思います。