100グラム超過で失格 ”悲劇”のビネシュの気になるその後「彼女は誰とも話していない」印紙報道
パリ五輪が閉幕した。 多くのドラマが生まれる中、わずか100グラムの超過で失格処分を受け、その後、引退を発表した女子レスリング選手、ビネシュ・フォガト(インド)。1回戦で日本の須崎優衣を破り大金星をあげたビネシュはその後も勝ち進み、決勝まで駒を進めた。しかし現地時間8月7日に行われた50キロ級決勝に臨む当日、わずか100グラムの超過で失格となった。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック その後、前日の晩に体重が2キロ超過していたことや減量を目的に髪を切り、サウナセットを繰り返し、採血まで行うなどの壮絶な減量に取り組んでいたことも話題を集めた。 ビネシュは失格後に自身のXで「私の勇気もすっかり折れてしまいました。もうこれ以上の力はありません」とリオ五輪から3大会連続で代表として出場するなど、長く取り組んできたレスリングからの引退を表明。その後、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に失格処分の撤回と銀メダルを求め、提訴した。 ビネシュをめぐっては19年以降は53キロ級を主戦場とし、今回は50キロ級での出場となったことで過度な減量を強いられたのではないかという見方もあった。 そんな彼女の気になる近況が伝えられている。 インドメディア『Hindustan Times』によれば、ビネシュはスポーツ仲裁裁判所(CAS)への提訴のためにパリに滞在し、審問にも出席していたが、現在は療養していた選手村を離れたという。同記事の中では関係者のコメントとして「ビネシュは今、少し気分が良くなり、少し食べ始めました。彼女は誰とも話していません。私たちは皆、彼女と一緒にいます」と今になっても深い闇の中にいることを伝えている。 失意のビネシュをめぐっては日本のアスリートの間からも支える姿勢が示されている。 男子レスリングフリースタイル57キロ級で金メダルを獲得した樋口黎は自身のSNSで「あなたの苦しみを私が一番理解しています」とメッセ―ジを送っている。樋口も計量の体重超過により大事な東京五輪の舞台に出場できなかった過去を持つ。「挫折から立ち上がるのは最も美しいことです。ゆっくり休んでください」とエールを送っている。 少しずつでも立ち上がることを願うしかない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]