原宿「ベルベルジン」の2025年初売りリポート──Tバック、後付け、デカボタン……。飛び交う古着業界用語が心地いい、超分厚い品揃え
2025年1月2日の14時より、原宿「ベルベルジン」の初売りがスタート。今年は何が並んだのか? 【写真を見る】それぞれのディテールをチェック!
古着業界用語が使いたくなる
2024年は1千万円越えのTバックが登場して話題を集めた同店の初売り。今年はどんなラインアップになっているのだろうか。1月2日の14時オープン前の慌ただしいさなか、ディレクターの藤原裕に今年の目玉について訊いた。 「今年もTバックを筆頭にリーバイスのGジャンや501XXなどジーンズはもちろん、昨年あたりから急激に人気が高まっているチャンピオンを筆頭としたヴィンテージの両Vスウェットや後付けパーカ、さらには今年動きの早いビッグマックやペンドルトンなどのネルシャツまで、大量に仕入れています。特にデニム類は大戦モデル、デカボタンのカバーオールやデニムシャツなど、かなり充実していて、極上コンディションでサイズもばっちりなアイテムが揃っています。ブランドもリーバイスなどメジャーどころから、フィンクスなどツウ好みのブランドまで本当に幅広いです。正直、アイテム的にも年代的にも、どこで切ってもいいものしかありません! 初売りならではの豪華なラインナップになっているので、ぜひチェックをしにきてください!」 以下、注目アイテムをピックアップ! ■カバーオール 人気のカバーオールは、ともに約100年前のものをリリース。左はウォーバッシュストライプが特徴的な、20年代製でサイズは36。3つポケットで胸の変形ポケットがポイントだ。左はフィンクスの逸品で30年代製。チンスト付きでデカボタン、サイズは40。これ以上ない逸品だ。 ■Levi's 501XX 501XXのラインアップはかなりディープ。左から順に1944(大戦モデル)年、1942年、1937年、1922年製と、あらゆる年代の501XXが勢ぞろい。ワンウォッシュ程度のミントコンディションである1922モデルには、1910年代から付属していたと言われるペーパーチケットがついている。サイズはいずれもW31~W32程度。 ■モンゴメリーワードのスターワード 今年の初売りでは、マニア垂涎のお宝がデッドストックで登場。ヒップポケットのスターステッチが特徴的。1930年代後半に1年間だけしか販売されなかったと言われている幻の逸品。見るだけでも価値があるものだ。サイズはW36×L36。 ■Levi's 506XX E 同店の真骨頂であるTバックも初売りで登場。こちらは戦後作られた1947年製で、特に大きなダメージもない美品だ。高額商品だが、いつ見つかるかわからない貴重なアイテムなだけに、探しているひとは初売りなどイベント日を狙うべし。 ■Levi's 213、Levi's S506XX どちらも大戦モデル。左の213は、506の廉価版で「No.2デニム」として誕生した「2」から始まる品番のモデル。1900年代初頭から1943年まで製造された。こちらは第2次世界大戦開戦時から43年までの約2年弱の間で製造された幻の個体だ。右のS506XXは月桂樹ボタンではなくリーバイスのロゴ入りボタンを採用している。ともにサイズ40という文句なし逸品。 ■後付けパーカ 初売りではパーカもスペシャルアイテムがそろう。左は40年代製で、ブルー×イエローの3トーンで両V仕様。右は、タタキタグを備えた50年代製ネイビーリバースウィーブの後付けパーカ。ともにバックプリント付きという豪華なデザイン。 ■ベルベルジン原宿 住:東京都渋谷区神宮前3-26-11 原宿SHビル TEL:03-3401-4666 営:13:00~19:00 休:なし
文・オオサワ系 写真・笹井タカマサ 編集・岩田桂視(GQ)