さまざまな魅力を兼ね備えるオーキッドロマンスくん パラダイスSで東京開催を締めくくる!/新人記者のトレセン日記
新人記者・栗栖歩乃花のトレセン日記
美浦でトレセン取材を始めて6週目の新入社員、栗栖歩乃花です。早いもので今週をもって春の東京開催が終了します。日曜のメインはリステッドのパラダイスS(芝1400メートル)。手塚厩舎の3歳牡馬オーキッドロマンスが年長馬と初めて対決します。今年3月にはGⅢファルコンSで2着と好成績を残している実力馬。内田博騎手が9戦中6回も騎乗していることや、鼻筋にスッと通った流星がかわいいことが気になったので関係者にお話を伺ってみました。 まずは、どんな性格をしているのか担当の井上厩務員に聞いてみると「基本的にはおとなしいですよ。厩舎の中では、ぼーっと立ってたりしますし」と教えてくれました。取材をしていても落ち着きがあり、私たちが話している様子を馬房からのぞいていました。それでも時折、首を振っていることがあり、何かを気にしている様子。好奇心旺盛なんですかと聞いてみると「ぼちぼちかな…。でも、馬房を掃除する時とかにお尻をつついてきたりして遊んでほしいアピールをしますね」とかわいい一面もあるそうです。 おっとりしているオーキッドくんですが、競馬になるとひと味違った姿を見せてくれるようで「一生懸命走ってくれて、競馬では手がかからないんです。とっても、おりこうさんですね」とのこと。では、どんなところがおりこうさんなのでしょうか。「スイッチのオンオフがしっかり切り替えられるところですかね」。普段はのんびりしているけれど実戦では切り替わって〝勝負モード〟をオンにできるんですね。
主戦・内田博幸騎手も直撃!
オーキッドくんとデビュー4戦目からコンビを組み続ける内田博騎手は「スタートが上手でムキになって走らないことが長所です。そこは、乗り始めた時から変わらない」と笑顔で教えてくれました。主戦ジョッキーと同じように井上厩務員にも〝変わらない〟と感じている部分があるそうで…。 「放牧を挟んでも平均して良い状態でいます。他の馬は、そうじゃない子もいるんですが。この子は本当に安定していますね」と体調管理力に太鼓判を押します。良い意味でデビュー時から調子の大きな変動がなく、コンスタントに力を発揮できているようです。 最近は気温もかなり高くなってきましたが、「7月の福島で勝っていますし、夏バテの感じも今のところはないです。(去年は)暑い8月にもこたえることはなかったので大丈夫だと思います」(井上厩務員)と暑さにも屈しない強さも持っているなんてすごいですね。 落ち着き、安定感、強さ、かわいさ…。さまざまな魅力を兼ね備えているオーキッドくんは、果たしてどんな走りを見せてくれるのでしょうか。 井上厩務員は「オーキッドロマンスが走ったあと、京都で行われる宝塚記念に(同厩舎の)ソールオリエンスが走るので良い流れが持っていけるようにしたいです」と話します。オーキッドくんから好走のバトンがつながりますように。東京開催を締めくくる走りを期待します!
栗栖 歩乃花