『Missナイト & Missデイ』ミジン&ジウンが迎えた甘い結末 “有限の時”を生きる意義とは
人生の尊さに気づいたミジン(チョン・ウンジ)
ミジンが、スンのままで友人のガヨンと楽しく遊ぶ姿が愛おしい。スンは、仕事をしていた過去を思い出し、ガヨンに検察で働いていた頃のことを、「当時は気づかなかった。私があの仕事をものすごく好きだってことに」「失ってみて初めて気づいたの。私が失った若さと同じよ」と言い、「おかげで自分のやりたいことがわかった」と明かす。 物語が始まった時、ミジンは自分のやりたいことではなく、公務員になれば楽になるという考えで何年も公務員試験を受けていた。そんなミジンは、20代という若さを「当然そこにあるもの」として、尊いものと思わずにいた。それは誰にでもあって、誰の中からも過ぎ去っていく、「有限の時間」というものなのだ。私たちは、生まれ落ちた時から砂時計のように時間がさらさらと、刻々と過ぎ去っていることに普段は気づかない。子供の頃は「勉強しないでいいから早く大人になりたい」と願い、大人になると、「勉強だけしてればいいから子供は楽」と思った人も多いのではないだろうか。「あの頃に戻れるなら、もっと勉強する」という人もいるだろう。過去に戻れるならしたいこと、やりたいことが多い人もいるだろう。どんどん流れる時間の流れの中で、その時その時に今の自分がやりたいこと、できることをしていくことの大切さを、ミジンが物語の中で気づいた時、彼女にかけられた魔法が解ける。それは「呪い」のようなものに思えたが、ミジンが本当に自分の人生に向き合い、やりたいことのために精一杯時間を使うということに気づけた「ミラクル」だったのだ。 ミジンがソウル地検に戻ったジウンと再会し、2人のキスが見られるハッピーエンディングとなった。ここから2人にどんな物語が始まっていくのか、ミジンとジウンの人生の甘い時間の始まりだ。 笑いとヒューマンドラマとときめきが絶妙なバランスでミックスされた本作は、韓国本国での視聴率も初回3.9%スタートから、最終話は全国11.7%、首都圏では12%と自己最高を記録。50代のスンとして20代のミジンと100%のシンクロ率を見せた、イ・ジョンウンのさすがの名演技と、チェ・ジニョクと甘いケミを見せたチョン・ウンジ、振り回されるチェ・ジニョクの“大人男子”の魅力に、2番手のポジションを担ったペク・ソフ、ユン・ビョンヒによる“チュ捜査官劇場”、ミジンとガヨンの友情に、ミジンの両親との家族愛と、愛すべきキャラクターたちがたくさんの、人生の応援歌となるチャーミングな作品だった。
にこ