【ジャパンC・人気薄好走の理由】シンエンペラー積極策で2着同着 坂井瑠星の〝勝負騎乗〟が結実
[GⅠジャパンカップ=2024年11月24日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝2400メートル] 8番人気の伏兵シンエンペラー(牡3・矢作)の鞍上・坂井が勝負騎乗を見せた。スタートを決めると手綱をしごいて前へ。キャリア9戦で一度もハナに行ったことがなかった馬が、内のダノンベルーガをかわして、国際決戦で意表を突く逃げの手に出た。 スローに落とし込んだため、後続はかかり気味になる馬が出るなど幻惑される展開。向正面すぎではたまらず外から進出したドゥレッツァ、スターズオンアースに先頭を譲ったが、それでもインで気分良くレースを進めた。直線ではたまったエネルギーを放出。ぽっかり空いた最内を突いてしぶとく末脚を伸ばすと、ドウデュース、ドゥレッツァとの競り合いに持ち込む。ゴール直前までドゥレッツァが優勢に映った2着争いだったが、フィニッシュラインを過ぎるときにグッともうひと伸び。2着同着を分け合う殊勲の走りを見せた。 坂井は「スローペースは目に見えていたので、主張していきました。着差が着差だけに残念ですが、最後も盛り返していますし、今後の成長が楽しみです」とレースを振り返った。
東スポ競馬編集部