「取引を阻止する、買い手は注意せよ!!!」トランプ氏、日鉄のUSスチール買収に改めて反対表明
トランプ次期米大統領は2日、日本製鉄によるUSスチール買収計画に改めて反対を表明した。 トランプ氏は自身のSNSで、一連の税制優遇措置や関税を通じてUSスチールは復活すると信じているとしたうえで「この取引の実現を阻止する。買い手は注意せよ!!!」と述べた。 日本製鉄は、トランプ氏の政権復帰前に契約を締結したい考えだ。ただ現職のバイデン大統領や、有力な労働団体である全米鉄鋼労働組合(USW)も計画に反対している。 これに対し日本製鉄は3日、USスチールの労組施設に少なくとも27億ドル(約4050億円)を投資すると表明。さらに組合の雇用を確保し、技術革新を共有する意向を示した。 関係筋によると石破茂首相は先月、バイデン大統領に書簡を送り、買収計画を承認するよう求めたという。 バイデン氏はこの問題を、国家安全保障上の観点から外国投資を審査する政府の委員会に付託した。この委員会の結論は今月まとまる見通し。同委員会が、安全保障上の懸念に対処する措置を講じた上で計画を承認、あるいは計画阻止を勧告する可能性があるほか、再審査となる可能性も残っている。