【山口県】児童主役で式典は短く 櫛浜小で開校150周年記念事業
周南市の櫛浜小(田中一志校長、311人)が開校150周年を迎え、式典や発表などの記念事業が10日に同校で開かれて、約1千人が祝福した。 実行委員会(岩崎真之介委員長)の主催。 1874年の開校当時は84人の児童が在籍。1957年には最多の1204人が在籍した同校。全国一斉に国民学校になった時代や、校舎移転、学校名を華西小、華西尋常高等小、太華尋常高等小など改称して歴史を刻んできた。 記念事業は田中校長や児童代表の原田朗さん(6年)のあいさつ、藤井律子市長の祝辞があった式典の部▽児童が地域の魅力や歴史について発表する発表の部▽児童や保護者が並んで同校の校章を描く空撮▽バザーやキッチンカー、ステージ発表のふれあいフェスタで構成。 元々この時期にあった行事のふれあい参観を拡大し、児童が主役になる事業を実行委員会で作った。児童が司会を務めて、式典もできる限り短くした。
岩崎委員長(46)は「子どもたちが楽しんでくれることが大事。このまま地域密着型の学校であり続けてほしい」と願う。 ふれあいフェスタは徳山商工高の生徒らも出店。カメをモチーフにしたパンや、生徒と児童が共に制作したカメのマグネットを共に販売し、用意した150個のパンは即完売した。 パンの購入者にはくじ引きもあり、担当した児童の安野心緒さん(4年)、小西穂果さん(4年)は「今日まで楽しみにしていた。お客さんに声をかけるのが楽しかった」と話し、徳山商工の和縣沙羅さん(1年)は「活気あふれた子どもたちから元気をもらった」と喜んだ。 このほかにも太華中の生徒や周南総合支援学校、地域の人の協力で飲食物を販売。キッチンカーも出店し、事業を盛り上げた。 田中校長(59)は「さまざまな学校を回ってきたが、学校主体ではなく地域の人が大きな事業を作り上げる学校は珍しい。地域で子どもたちを見守り、子どもが楽しむための尽力を惜しまない地域性がこの櫛浜地区の魅力」と感謝していた。