ステランティス、今年の生産台数は50万台以下に急減か=労組
[ミラノ 2日 ロイター] - イタリアの労働組合、金属機械労働者連盟(FIM―CISL)は2日、伊自動車ブランドのフィアットを持つステランティスの今年の生産台数が前年の75万1000台から50万台以下に落ち込むとの見通しを示した。電気自動車(EV)を筆頭に需要の低迷が続いていることを理由に挙げた。 ステランティスはイタリア政府との間で乗用車と商用車を合わせた年間生産台数を2030年までに100万台に引き上げる方向で協議しているが、労組の予想はこの目標を大幅に下回る。 FIM―CISLのフェルディナンド・ウリアーノ会長は「第4・四半期に入って第3・四半期の流れが間違いないと確認されれば、(生産の)状況はもっと深刻になる」として、生産は乗用車が30万台、商用車が20万台をそれぞれ割り込む恐れがあると述べた。 FIM―CISLによると、ステランティスはイタリア国内の6工場全てで今年1―9月に生産が減少。長い歴史を持つトリノのミラフィオーリ工場は前年同期比68%減と特に落ち込みが激しかった。 欧州の自動車メーカーはアジア勢に押され、構造的な生産能力過剰に苦しんでおり、独フォルクスワーゲン(VW)も先月初めて国内工場閉鎖の方針を打ち出した。