武内陶子「45歳で双子の娘を生んだ時、リオのカーニバルを1人で見に行った夫。夫育ては失敗したけれど、ご機嫌に操縦すればいいと割り切って」
◆まい泉のカツサンドと舟和の芋ようかん もうひとつ、私がいつも機嫌よくいられる理由は、33年間、アナウンサーという職業を続けてきたからかもしれません。たとえ前の晩に大失恋をしたとしても、翌朝の生放送ではピカピカの笑顔で、「おはようございます!」と元気に挨拶をしなくてはいけない。 私は若い頃から朝の番組を担当することがとても多かったんです。『おはようえひめ』に始まり、『おはようきんき』『おはよう日本』と、それこそ「おはよう」の連続(笑)。 そのおかげで、どんなに落ち込むことがあっても引きずらず、自然と気持ちを切り替える癖が身についたのでしょう。 また、「備えあれば憂いなし」ではないですが、気分が沈んだときに自分を助けてくれる手段やモノを、日頃から用意するようにしています。 更年期でつらかったときも、先輩たちの体験談を聞いたり、大好きなゴスペルのレッスンに通ったり、BTSのライブに足を運ぶなど「推し活」に励んでいるうちに、自ずと心が癒やされました。
近頃は、子どもたちを夫に任せて、週末に一人旅に出ることもいい気分転換になっています。 さらに、大好物のまい泉のかつサンドと舟和の芋ようかんがあれば、「よし、あれを食べよう!」と元気が湧いてくる(笑)。自分を元気にしてくれるアイテムがいくつもあることで、どん底まで落ち込むこともありません。 これからは、NHK時代にはできなかったことをすべてやっていきたいと思っています。SNSはすでに始めていますし、自分の視点を交えた美術館のオーディオガイドもやってみたい。 学生時代にミュージカルのサークルに所属していたので、密かに女優デビューも目指しています(笑)。 これから本格的にスタートする「武内陶子第2章」を思い切り楽しむためにも、心身ともにご機嫌で、いくつになっても自分のハッピーを見つけていきたいですね。 (構成=内山靖子、撮影=宮崎貢司)
武内陶子