ペレスのレッドブル2年残留を、96年F1王者デイモン・ヒルが考察「マックスに、チームの将来像を示してあげる必要があったのでは?」
■角田とローソンは、ペレス以上にフェルスタッペンを脅かす存在?
それでも、角田やローソンなど、レッドブル傘下にも才能溢れる若いドライバーはいる。そんな彼らを選ばなかったのは、レッドブルがフェルスタッペンに対し、将来像を明確に示したかったからではないかと、ヒルは言う。 「マックスにチームに留まり、将来どうなるかということを確信してもらいたいと思うなら、チェコと契約するのは理に適っている」 そうヒルは言う。 「チームはマックスに、『これが未来の姿だ。すごい速いチームメイトが突然現れるということを、心配する必要はないんだ』と説得することができるからね」 「リアム・ローソンがチームメイトとなった場合、彼は自分の立場を確立しなければいけない。F1にデビューして、ただ忠実なナンバー2になるというわけにはいかないんだ。だから、マックスにとっては驚異になる可能性がある。一方でユウキはここまで、素晴らしい仕事をしている。でも、レッドブルの最前線に立つというプレッシャーに耐えられるかどうか、現時点でそれは分からないんだ」 ヒル曰く、現RBのダニエル・リカルドなら、ペレスと同じような働きが出来る可能性があるという。しかしそのためには、まだまだやるべきことがリカルドにはあると、ヒルは語る。 「その可能性はあるだろうね。でも彼は、もっと頑張らなきゃいけない。ジャック(ビルヌーブ/1997年のF1王者)が、リカルドのことを厳しく批判したようにね」 「彼にパフォーマンスはあるのだろうか? リカルドがF1に残る正当性があるのだろうか? 我々は皆んなそう思っていたように、彼(ビルヌーブ)もそう思っていたんだ。私はその時、彼と同じように残酷な言葉を口にすることはできなかったけどね」 「これはチェコについても同じことが言える。彼らはもう少しうまくやる必要があるだけだ。そのためにどうすればいいかは分からないけどね。でも、本当に難しい状況にあるということは、彼も分かっているはずだ」
田中健一, Oleg Karpov
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