大谷翔平「3年連続MVP獲得」に“立ちはだかる壁”。二刀流復帰で成績が激変する今年の“活躍のカギ”は
大谷翔平にとって2024年は、まさに夢のような1年だったに違いない。 エンゼルスでの6年間(2018~23年)は、従来の概念を覆す二刀流の活躍でアメリカのファンを虜にしたものの、ポストシーズン進出どころかシーズン勝ち越しすら味わうことができなかった。 “ヒリヒリする9月”を求めた大谷は、23年オフに同じロサンゼルスに本拠地を置くドジャースへの移籍を決断。新天地での1年目は打者に専念した結果、「54本塁打&59盗塁」の歴史的快挙を達成し、ポストシーズンでもリードオフマンとしてチームをまとめ上げると、自身初のワールドシリーズ制覇を成し遂げた。 そんな中で迎える2025年。大谷に立ちはだかるのは、自らが上げた高すぎるハードルになるかもしれない。
左肩亜脱臼で打撃面に悪い影響が出る可能性も
3月18~19日に東京で開幕する今季のメジャーリーグ公式戦で相対するのはドジャースとカブスだ。両チームには、大谷のほかに山本由伸、鈴木誠也、今永昇太といった4人の日本人が在籍している。約2か月後には4人がその雄姿を日本のファンに披露することになる。 最大の注目はもちろん大谷の一挙手一投足となるが、自身2度目のトミー・ジョン手術明けであることを踏まえると、東京ドームで復活登板を果たす可能性はほぼないだろう。 また、右肘と同じく気になるのが、ワールドシリーズで負傷した左肩の状態である。癖になりやすいといわれる亜脱臼だっただけに打撃面で悪い影響が出ることも懸念される。 ただ、大谷の右肘と左肩が万全であれば、「15勝&50本塁打」など、想像を超える成績を残す可能性もあるだろう。これまで大谷が成し遂げてきた数々の偉業を鑑みれば、そんな数字も決して夢物語ではないはずだ。そうなれば、当然、3年連続4度目のMVP受賞も大谷の視界に入る。
盗塁数は20個前後まで激減する?
しかし、その一方で手術明け、故障明けであることも紛れもない事実だ。投手としては、20~25試合に先発して10勝に届けば御の字といったところか。 一方で、打者としては昨季から成績を落とすことはまず間違いない。登板前後はある程度の休養を挟むことが予想されるため、昨季メジャーを席巻した本塁打と盗塁の数はかなり減らすことになりそうだ。本塁打の数は40本前後が現実的だろう。 そして最も影響を受けるとみられるのが盗塁数で、昨季の59個から半数以下の20個前後まで激減してもおかしくはない。二刀流に戻ることに加えて、盗塁の際に左肩を負傷したことが大谷の心理面に悪い影響を及ぼすことも考えられる。 投手としてもフル稼働できれば、打者としては「40本塁打&20盗塁」でも十分合格点といえそうだ。