嘘を見抜けるようになったのは成長と言っていいの？

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シングルマザー歴7年、38歳の会社員「あおいあん」さんが、40歳を目前に再び恋愛に挑む実録連載。第28回をお届けします。 息子に彼氏が出来たことをどう伝えようか悩む中、お留守番のお土産を買い忘れた私。それに対し息子がとった行動とは？ ----------- 【登場人物】 あん（私）…メーカー勤務のシングルマザー。7年前に離婚し、実家に出戻り。38歳。 息子…生意気盛りの小学生。10歳。 Hくん…学生時代からの飲み友達。あんの恋愛復活に協力し、Rさん・Sくん・Oくんの3人を紹介。 Rさん…Hくんと同じ会社に勤める42歳。結婚歴はナシ。 Sくん…Hくんと同じ会社に勤める、バツイチ子なしの39歳。離婚理由は浮気。 【前回までの話】 40歳を目前に控え、「私、このままシングルでいいの？」と、ふと我に帰った私。再度恋愛に挑もうとマッチングアプリに登録してみるも、目の前に立ちはだかる様々な現実に直面し前途多難。 そんな折、学生時代からの友達HくんからBBQのお誘いが。参加した男性Rさんが気になり、再度Hくんと3人でご飯をセッティングしてもらう。後日、SくんからRさんの過去の恋愛話を聞き、それでももう一度会いたいと思いRさんにLINEを送る。「既読スルー」状態が続く中、ようやくLINEの返信があり食事へ。食事が終わり、お互いの“譲れない家族”の存在を確認した上で付き合うことに。 ----------- こんにちは。シングルマザー歴7年のあおいあんです。前回はRさんとのお付き合いが決まり、そのことを息子にどう伝えるか悩んでいるところまでお伝えしました。 Rさんと付き合うことになった次の日も毎朝の戦争は続くもので、二度寝をする息子を叩き起こし、学校へ送り出すため玄関まで行くと、 息子「そういえば女子会楽しかった？ お土産買ってくれた？」 私がひとりでお出かけした時は、“お留守番ありがとう代”としてお土産を買って帰るのがルール。息子はそれを楽しみにしていた。 私「うん買ってあるから、帰ってきてからね。いってらっしゃい！」 しまった！ 忘れてたのだが、仕事帰りに買えばいいかなと誤魔化し送り出した途端、背後から母が、 母「もう小さい子どもじゃないんだから、誤魔化しても気づかれるわよ」 と釘を刺してきた。まるで昨夜のことを言われているようでドキッとしたが 私「仕事帰りに買って帰るから平気だよ」 と言い返した。そのうち親にもRさんのこと言わなきゃならないのかなぁと思ったら意識が遠のいたが、まずは目の前の息子のことを全力で考えよう。 仕事中は息子のことから一旦離れ、集中して働くことができた。自分でもビックリだが、Rさんのことで仕事が手に付かない！なんてこともなく、むしろいつも以上に捗った。ランチ前に上司から話があると呼び出され行ってみると、 上司「来週の大阪出張、代わりに行ってもらえる？」 と聞かれた。どうやら出張へ行くはずの先輩家族のひとりがコロナ陽性者になり、濃厚接触者として出社できなくなったらしい。上司には帰宅の時間が遅くなるため家族の予定を確認してから、明日返事すると伝えた。 これはチャンスかも！ 出張自体は日帰りだけど、泊まりだと親には伝え、子どもの面倒を見てもらおうかな。Rさんに息子の相談もしたいなんて理由をつけて会ってもらい、あわよくばお泊まりできるかも!?と浮かれモードな私がいる。息子というより親へ少し罪悪感を感じるが、まあ親だから甘えさせてもらおうなんて考えつつ、帰りに息子のお土産を買って帰った。 まずはRさんのスケジュールを聞かないと、と思い帰り道にLINEを送る。 私「6月24日の夜って空いてますか？ 大阪出張になったんだけど、夜には東京に戻るから会えたらいいなと思って」 Rさんには珍しく即レスでOKがもらえた。楽しみすぎてニヤニヤが止まらない。家に入る前に、深呼吸をしドアを開ける。 息子「おかえりー！ お土産ちょうだい」 と早速息子が。バッグから取り出し渡すと 息子「やっぱりね。忘れてて今日買ったでしょ」 しまった、バレた！ ごめんね～と言いつつ、リビングへ行くと「ほら言った通りでしょ」って顔で母がこちらを見ていた。機嫌が悪そうだが、母に出張の話をし了解を得た。ほっと胸を撫で下ろしていると息子が「大阪のお土産も楽しみだな～」と言いニヤニヤしてきた。 息子も誤魔化しがきかない年頃になってきたのかも。大人でもない、子供騙しもきかないこの微妙な年頃に、どうやってRさんのことを伝えれば後悔しないのだろうか。Rさんのデートまでいつも以上に息子に意識を向けて、どこまで成長しているのか、大人の世界を理解しているのか観察してみたいと思う。 （次回に続く）