【長期レポート】ホンダZR-Vのエントリーグレードを1カ月テストしたら、「こういうのでいいんだよ」と言いたくなるSUVだった<第2回 X(FF)編>
エントリーグレードのX FFをレポート
クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。今回はMotor Magazine誌で掲載した長期レポート「ホンダZR-V」を紹介していこう。ZR-Vの4モデルを1カ月ごとに1台ずつ試乗し、その乗り味や魅力を確認した。その第2回はX(FF)を送る。(Motor Magazine 2023年10月号より) 【写真はこちら】軽いので、その走りは想像していた以上に軽快。純エンジン車ならではの自然なエンジンサウンドや反応が味わえる(全9枚) ロングドライブが快適なZR-Vのハイブリッドモデルe:HEV Z(FF)に続き、今回は1.5L直4ターボを搭載するX(FF)をテストした。このモデルは293万2600円という価格設定で、ZR-Vの最廉価モデルとなる。Xグレードには、Zと同様にe:HEVも用意され、駆動方式はFFと4WDが選べる。 上級グレードのZと比べれば、ナビ機能付きのホンダコネクトディスプレイやBOSEプレミアムサウンドシステム、本革シート&ハンドルといった豪華な装備は省かれているが、ソフトパッドに包まれた上質なインテリアや特徴的なハイデッキセンターコンソールは共通で、リアベンチレーション、後席用USBチャージャー、パワーテールゲートといった便利なアイテムも標準装備されるからあまり不足は感じない。 もちろん、フロントカメラと前後8つのセンサー、レーダーによるさまざまな安全運転支援機能「ホンダセンシング」も変わらず搭載される(アダプティブドライビングビームはZのみ装備)。 そんな今回のテスト車であるXグレードと初めて対面した時、ボディカラーはもちろんだが、これまで乗っていたZグレードとは見た目が少し違うことに気が付いた。それはフロントバンパーの下側からフェンダーへと続くモールがブラックの樹脂タイプ(Zはカラードタイプ)となっていることだ。 こちらの方がこれまで乗っていたZよりも引き締まった印象で、SUVらしいワイルドさも感じられる。このあたりは好みの部分であるが、個人的にはこのモデルにはルーフレールを設定し、Zともう少しキャラクターを変えても良いのでは? とも思った。