キーボード沼聖地で入手した自作キット「Corne Cherry Light」、組み立てへ進む。だがしかし(小寺信良)
ハード完成までもう少し
もうここまで来たら、ハードウェア的な完成は近い。あとは基板保護のアクリル板の取り付けを残すのみである。 まずOLEDモジュールの保護版の取り付けだが、スペーサーで高さを付けて取り付けることになる。最初仮組みして見たら、全然はまらない。 なんではまらないかというと、原因は2つ。1つは、スペーサーの長さが2種類あり、ここでは長い方を使うのだが、全部同じ袋にはいっているうえに、長さが1mmしか違わないので、見つけ出すのなかなか大変である。 もう1つは、OLED基板を取り付けたピンの足が長すぎて、アクリル板と干渉することがわかった。こちらははみ出したピンを切り取る必要があるわけだが、足の長さが短すぎて手持ちのニッパーの歯が届かない。仕方がないので、爪切りで切断した。無事スペーサーの分別にも成功し、取り付けることができた。 残るスペーサーはキースイッチ基板側に取り付け、配線基板から浮かせるようにして底面版を取り付ける。底面版もアクリルになっており、裏側をひっくり返せば基板面が見えるようになっている。完成すれば見えなくなってしまうところだが、ひっくり返せば基板のハンダ面が見えるわけで、苦労のプロセスが確認できるというわけである。 最後にゴム足を取り付ければ、ハードウェア的には一応完成である。ここまでの作業で、だいたい3時間ぐらいである。今回は写真を撮りながらゆっくり作業したので時間がかかったが、普通にやれば2時間ぐらいだろう。 左右のキーボードは接続ケーブルで繋ぐことで、どちらのUSBポートに繋いでも1個のキーボードとして認識される。公式のファームウェアはキーレイアウト変更ツール「VIA」に対応しているので、VIAを起動してパソコンに繋げば、認識されるはずだ。VIAの設定に合わせて、キーキャップをはめ込んだら、キーボードとして完成する。 ところが、パソコンに接続するとコントロール基板の通電を示すLEDは点灯するものの、VIA上で全く認識しない。本来なにか表示が出るはずのOLEDも、何も表示されないままだ。 ここで初めて、ファームウェアの書き込みができていないということに気がつくわけである。 さて、どうするか。見つからないライブラリは、本当に入っていないのか。あるいはパスが通っていないだけなのか。3万円のキットはこのままガラクタと化すのか。 待て次回。
小寺信良@TechnoEdge