ポートフォリオにどれくらいのビットコインを保有すべきか…ブラックロックは「1~2%」を推奨(海外)
ブラックロックは、ビットコインに関心を持つ投資家は、ポートフォリオの1~2%をこのトークンに割り当てるべきだと述べている。 その比率であれば「マグニフィセント・セブン」のような株を保有するのと同程度のリスクになるとしている。 ビットコインは価格変動が大きいものの、ポートフォリオに新たなリスク分散の手段をもたらすと同社は述べている。 ブラックロック(BlackRock)は2024年12月12日、ビットコイン(Bitcoin)は、関心のある投資家にとって株式と債券を組み合わせた伝統的な分散投資型のポートフォリオに組み入れる価値があるが、その割合は「合理的な範囲内」にとどめるべきだと述べた。 世界最大の資産運用会社であるブラックロックは、ビットコインに関心を持つ投資家は、ポートフォリオの1~2%をこの暗号資産(仮想通貨)に割り当てるべきだと述べている。このような比率であれば、伝統的なポートフォリオにおいて、「マグニフィセント・セブン(Magnificent Seven)」と呼ばれる時価総額が大きい企業の株式を保有する場合と同程度のリスク水準になるとされている。 「60%を株式、40%を債券で構成する伝統的なポートフォリオにおいて、これら7銘柄はそれぞれ、ポートフォリオ全体のリスクの平均的な割合を占めているが、ビットコインを1~2%組み入れた場合も同様のリスク割合となる」と、ブラックロック・インベストメント・インスティテュート(Blackrock Investment Institute)のアナリストたちは最近のリサーチノートで述べている。 「ビットコインの保有割合として、その範囲は合理的だと考えている」と同社は付け加えた。 ただし、2%を超える割合になると、暗号資産に関連するリスクが大幅に高まるとしている。 「それを超える割合になると、ビットコインのポートフォリオ全体に対するリスクの比率が急激に増加する」とアナリストは述べている。 同社は、この方法や基準は、ビットコインをポートフォリオに組み入れる際の潜在的なリスクを考慮するのに役立つと述べている。ビットコインはそのボラティリティ(価格変動の大きさ)で知られているからだ。この暗号資産は最近数週間で急騰し、2024年11月にドナルド・トランプ(Donald Trump)がアメリカ大統領選挙で勝利して以来、48%の上昇を見せている。 当選後、トランプは自身の次期政権に、何人かの暗号資産支持者を重要なポストに任命している。その中には、アメリカ証券取引委員会(SEC)の委員長に指名したポール・アトキンス(Paul Atkins)も含まれている。この発表が2024年12月4日に行われたことも後押し、ビットコインは初めて重要な10万ドルの節目を超えた。 ビットコインは2024年、約136%の上昇を見せている。 「時間が経過するにつれて、ビットコインは平均的に価格の変動が大きくなるだけでなく 、急激に売られることもある。例えば、もしビットコインが広く使われる見込みが完全になくなった場合、投資した1~2%全体の金額を失うことになるかもしれない」と彼らは述べている。 しかし、アナリストたちはビットコインに最大2%を割り当てることで、メガキャップのテクノロジー株に投資を集中するよりも、リスクを分散させ、リスクエクスポージャーを管理することができると述べた。 「ビットコインは他の資産との相関が比較的低いものの、価格の変動が大きいため、全体的なリスクへの影響は似たようなものになる。ビットコインへの割り当ては、リスクを分散させるという利点がある。『マグニフィセント・セブン』に偏重してしまうと、既存のリスクやポートフォリオ内の偏りが増すことになる」とアナリストは述べた。
Kelly Cloonan