首都のリーダーに必要な国動かす政策と行動力 東京都知事選、少子化と防災など喫緊の課題
一方の蓮舫氏は第一声で防災について、ほとんど触れず、関連公約でもあまりスペースを割いてない。2週間余りの選挙戦で、首都の安全を巡る議論が高まることが期待される。
■大きなうねりを
東京の麻痺(まひ)は国家の危機に直結する。ただ、ここまでに挙げた課題だけですら、都が単独で解決することは至難の業だろう。国にとっても重要な論点であり、今回の都知事選を好機として、大きな議論につなげることが重要となる。
過去には、首都のトップが国を動かした。都知事時代の石原慎太郎氏は「玄関が狭くて客が来なければ、この国はますます衰弱する」と訴え、「羽田空港再国際化」の道筋を付けた。
羽田の強化は、現在も東京の国際競争力を支える。首都のリーダーには今、国を動かす政策と行動力が求められている。(大泉晋之助)