大谷翔平の100マイル(約160.9キロ)新球は「ターボシンカー」…米投球解析の第一人者が予測する次なる”第7の魔球”とは?
エンゼルスの大谷翔平(28)が3日(日本時間4日)のアストロズ戦で投じた100マイル(約160.9キロ)のシンカーの衝撃が全米に広がっている。「ピッチング忍者」の異名を持つ米の投球解析の第一人者ロブ・フリードマン氏は米FOXスポーツに記事を掲載。同氏は新球を「ターボシンカー」と命名し、その経緯と威力を分析した。そして同氏が大谷の次なる第7の魔球として予測したボールとは?
世界初の魔球だったのかもしれない。 大谷がアストロズ戦の3回にマコーミックを見逃しの三振に打ち取った100マイル(約160.9キロ)のシンカーが日米の野球ファンの話題を独占。米で最も有名な投球解析家で、ダルビッシュ有とも議論を交わしたことがあり、ツイッターのフォロワーが41万人を超えるフリードマン氏が、米FOXスポーツに分析記事を掲載した。 同氏は大谷を「絶対的な打撃力(今季30本塁打)に(規定投球回数を投げている先発投手の中で)メジャーリーグトップの奪三振率と、マックス・シャーザーとカルロス・ロドンの間に位置する投手としてのWARで4.6を誇るエース投手の力を合わせた神話の世界の人物だ」と絶賛。 さらに「最も感銘を受けたのは投手として絶えず進化する能力だ。多くの偉大な選手と同様に、彼は決して現状に満足しておらず、常に打者の一歩先を行くために武器を改善しようとしている」と、その投球の進化に注目して、大谷の新球シンカーをクローズアップ。その新球を「ターボシンカー」と命名した。 同氏は、過去の記事から新球完成に至る経緯を追跡。6月にタイム誌がインタビューした際の動画を記事に張り付けた。 持ち球のボールの握りをカメラの前に示すことを求められた大谷は、ストレート、スプリット、スライダー、カット、カーブと順番に5球種の握りを示したが、最後に「シンカーは?」と聞かれ、笑って英語で「シンカー?それは持っていない」と答えていた。 「すでに彼は支配的な投手で素晴らしいシーズンを送っていたため、必要としていた球ではなかったのだろう。だが(タイム誌の)シンカーについての質問を大谷は『今はシンカーはないかもしれないが、見ていてほしい』と自らの課題として受け止めたようだった。そこから大谷は気の狂った科学者のように研究し、シンカーを素早く準備した。ほとんどの投手は、新球をオフシーズンに開発するが、大谷はシーズンの真っただ中にシンカーを加えた」と説明。 大谷は、8月15日のマリナーズ戦から本格的にシンカーを試合で使い始めたが「圧倒的な100マイル(約160.9キロ)のフォーシームの速球や今シーズンで49%の空振り率を誇りほぼ打たれることのないスプリッター、空振り率約40%となる最高のスライダーと素晴らしいカーブボール、そして粋なカッターを含めたエリート級の変化球を武器とした強力コンビネーションに新たな持ち球として加えてきた」と評価した。