前田敦子 母として、表現者としての葛藤明かす 「人生の師匠」からの金言も
元AKB48の女優・前田敦子(33)が、9日にYouTubeで公開された動画シリーズ「現場への道 with you」に出演。2人で暮らしている子どもとの生活や、「人生の師匠」と慕う音楽プロデューサー・秋元康氏からの教え、日々抱えている葛藤などを語り尽くした。 同シリーズは、働く人を応援する動画プロジェクト「通勤タイムス」が発信する動画シリーズで、表現者が仕事現場に向かう道や、本番直前のルーティンを追いながら、道案内AIがさまざまな質問をしていくという形式で、YouTubeやTikTokで視聴可能なWeb番組。今回は舞台のパンフレット撮影に向かう車内で、前田の素顔と向き合った。 2005年に1期生としてAKB48に加入し、絶対的センターとしてグループを日本一のアイドルに導いた前田。12年8月に卒業後は念願の女優として活動し、13年には映画「もらとりあむタマ子」で第23回日本映画プロフェッショナル大賞の主演女優賞を受賞。27日公開予定の映画「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」では口が達者な先輩の殺し屋役として出演するなど、演技力でも確かな評価を得ている。 アイドル時代は密着番組で撮影を拒否するなど不安定な部分も見られたが、この日は常に柔和な笑顔でさまざまな質問に応対。朝一番に聞く音を「子どもの『おはよう』っていう声」とし、「幸せです。かわいい~!って思います」と母親の顔も見せた。 18年に結婚し、19年に1児をもうけたが、23年に離婚を発表。子どもの親権は前田が持ち、現在は2人で暮らしている。「すごく明るいんですよ。すごいファニーな子でいてくれていて、マインドがとても素晴らしい子なので、学べることだらけですね」とし、「子どもが頑張ってくれてるから私も頑張れるっていう、めちゃくちゃいいパートナー」と幸せそうに話した。 芸能界の師匠について問われると「やっぱり秋元先生ですね」と即答。「何の疑いも持たずに、ただただ憧れでいさせてくれた。どうなるかわからなかったけど、とりあえず信じて頑張ろうという言葉を定期的に与えてくれたんですね。それを信じられたからこそ、どんどん登って行けたなという感覚はすごくあって」とアイドル時代を振り返った。 一方で、自身が大人になった今だからこその思いも吐露。「先生が『あの時、自信なんてあるわけないだろう、こっちだって』って、笑いなが言ってくれて。そりゃそうだよな、秋元先生が一番不安だったよなと」としつつ、「不安な人が不安って口に出さない、それはとてつもなくパワーがいることだったよなって大人になってから思う。自分が経験してなお思いました。弱音を吐きたくなるときこそ『絶対やろうよ、やり切ろうよ』という方が、絶対いい方に進むんですよね。言霊ってあるんだよなって、秋元先生に学びました」としみじみ話した。 もともと、アイドル志望ではなく俳優志望だったという前田。それでも「アイドルになってなかったら、役者さんにはなってなかった」と断言し、「というチャレンジ精神を、私は恥ずかしくて最後まで隠して終わった」と冗談めかしながら告白した。その上で、今後向かっていく先を「安易かもしれないですけど、どれだけ自分が楽しんで、周りの人たちも楽しい場所に引き込んで一緒に進んでいくか。自分に余裕を持って生きられるようになって、人のこともたくさん支えたり救えたりとかができるよなって思うので、まず自分の人生に、ちゃんとこれでいいんだっていう責任を持って次に進むことなんですよね」と熱く語り、「難しいですよね、そんな葛藤をずっとやってますよ」とほほ笑んだ。 さらに、自身の活動については「軸には『楽しみたい』がありますね」と説明。切羽詰まっちゃうと、空回りするんじゃないかなと思っていて、『自分はこれしかないんだ』っていうよりは、ちょっと肩の力を抜くぐらいの方が、結果いいものになったりするんじゃないかなって思えるようになってきました」とニッコリ。人間として、母として、表現者として、楽しみながら輝き続ける姿を示した。 「現場への道 with you 前田敦子編」は、YouTubeチャンネル・Tiktokアカウント「通勤タイムス」で公開中。