手芸の藤久、BtoB事業を本格展開。狙いは顧客層拡大、店舗販売に次ぐ事業の柱に
ジャパンクラフトホールディングスの傘下で、全国に手芸専門店「クラフトハートトーカイ」を展開する藤久は、DCMホールディングス傘下でホームセンター事業を展開するDCMと協業し、北海道札幌市のDCM西岡店の手芸用品売り場を刷新した。2023年12月14日から「クラフトハートトーカイ」監修のショップインショップの運営を開始。藤久としてはBtoB事業に本格展開に乗り出した形だ。BtoB事業は店舗販売に次ぐ事業の柱としたい考え。
BtoB事業を本格展開
藤久は、BtoBの業容拡大を図っている。取引先企業を通じて、藤久の人気商品やサービスをより幅広い顧客層に届ける狙い。
「クラフトハートトーカイ」監修のショップインショップは、藤久がこれまでに培ってきた手芸用品販売・サービスのノウハウを生かしている。DCMの販売力、顧客ロイヤルティと合わせて顧客拡大にのぞむ。
藤久がBtoB事業の本格展開を進めている背景は次の通り。
藤久は構造改革の一環として店舗網の再編を進めているが、ピーク時と比べると店舗数が減少しているという。こうした状況のなか、BtoB事業として、取引先企業店舗内のショップインショップや卸販売を通じて取引先企業が有する顧客層へ手芸用品やサービスを提供することで、藤久単独ではアプローチできない顧客層、エリアをカバー。売上増強につなげる狙いだ。
「モノ」の販売だけでなく、体験ニーズにも対応する。たとえば、住宅メーカーとタイアップした催事では、エポック社が販売する人形「シルバニアファミリー」を使ったワークショップを開催した。取引先企業の要望に幅広く応えるとしている。 藤久がBtoB事業で提供するサービスの特徴は次の通り。 ・商品ラインアップ 毛糸・手芸・生地・和洋裁・ミシンなど主要メーカーの幅広い商品を取り扱い、顧客ニーズに対応した商品展開に応える。藤久オリジナル商品の取り扱いによって、独自の売り場展開をサポート。他社との差異化に貢献する。