【速報】コスモHD 稼働率下がり純利益大幅減少も 円安で通期見通しは上方修正
コスモエネルギーホールディングスはことし4~9月の決算を発表し、純利益は1年前と比べて62%減少した360億円となりました。製油所のトラブルで稼働率が下がったことが利益を押し下げました。 一方、円安によって在庫評価がプラスとなることを受け、来年3月までの1年間については純利益の予想を550億円から780億円に上方修正しました。配当については年間250円としていた計画を300円に引き上げました。 また、議決権ベースで、株の約2割を持つ村上世彰氏の投資会社が、株の買い増しを進めると通告していることについて、植松孝之 専務執行役員は「12月に控えている臨時株主総会は、経営側と村上氏側のどちらが株主の利益に資するか一般株主に判断してもらう良い機会だ。村上氏側は経営権を取らないと言っているが、25%も株を持てば特別決議の拒否権を持つこととほぼ同じだ。株の買い増しが進めば村上氏の影響下で経営が行われることになる」と述べました。 さらに「村上氏は会社の資産の売却を求めるなど、コスモ側の中期経営計画と真逆のことを言っている。ならば『経営権を取る』とはっきり言うべきだ。村上氏の主張は一般株主には分かりにくい目線だ」と批判しました。 村上氏が率いる投資会社は3日に出した声明文の中で「コスモ社に対して求めることはコスモ社が PBR 1 倍以上の株価を実現することだ。コスモ社の株価がPBR 1 倍程度となったときは、コスモ社株式の追加取得を行わない」としています。 同じく8日、4~9月の決算を発表した、ENEOSホールディングスは純利益が1716億円と1年前と比べて31%減少しました。一方、来年3月までの1年間の純利益予想については、円安の影響で在庫の評価がプラスとなることから、1800億円から2400億円に上方修正しています。