浅草に日本酒を体験する施設「WASAKE」 インバウンド需要狙う
日本酒を体験する施設「WASAKE Sake Experience(ワサケ・サケ・エクスペリエンス)」(台東区浅浅草1)が11月2日、浅草にオープンした。経営は豊洲社中(同)。(浅草経済新聞) 同社社長の牧内秀直さんは元保険会社勤務。26年働く中で、今後の人生のことを考えた。「これからの人生を考えた時、組織の中でできることを考えていくので良いのだろうか。改めて、自分の人生を何に使うべきなのか」を熟考したと振り返る。 「会社員の頃は海外で働くことが主で、それはとても刺激的で勉強になった。ただ、海外に出たからこそ俯瞰(ふかん)的に日本のことを見ることができた気がする。もっとうまくやれるはずなのに日本が対内的にも対外的にも機能していないように感じていた。日本の一体感が失われ、損得で生きる人が増えたように映った」。そうした思いが高まり、会社勤めに終止符を打ち、今年1月、同社を設立した。同社のミッションは「日本のうまいものを共に世界へ」。日本の食品や料理などを世界へとつなぐプラットフォームを目指す。 同施設は、同社が最初に手がける事業に位置づける。日本酒を販売するだけではなく、「体験」を提供することに取り組む。具体的には、「酒米と飯米で作ったおにぎり食べ比べ」「ぬか漬けをぬか床から取り出す実演」「和菓子づくり体験×日本酒」「手巻きずし作り体験×日本酒」などのラインアップで始める。 日本酒の試飲は、コイン式オートサーバーによるセルフ式と、有人カウンターで接客しながらの提供の2つの方法で、50銘柄を用意する。 今後について、牧内さんは「日本の食文化は世界でも人気が高まっている。そこをもっと日本の武器として強められるようにしたい。WASAKEでは、浅草に来る海外のお客さんに体験メニューの候補の一つとして日本酒を加えてもらい、できれば日本酒を好きになってほしい」と話す。 営業時間は12時~20時。月曜定休。
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