教育実習明けの4年生を前半、その間チームを支えた3年生を後半に 3大会ぶり伊勢路をつかんだ日本体育大学、選考会での戦略
6月23日に行われた全日本大学駅伝関東地区選考会で日本体育大学が4位に入り、3大会ぶり44回目の本戦出場を決めた。教育実習明けの4年生が前半、その間にチームを支えた3年生が後半を走るオーダー。全員が組20着以内に入る安定感を見せ、古豪復活を印象づけた。 【写真】2組目のゴール後、ガッツポーズをする主将の分須
昨年と同じオーダーの2組目で渾身の走り
1組目には山口廉(4年、大牟田)と田島駿介(3年、旭野)が出場した。2人とも序盤は10番目前後でレースを進め、7000mを過ぎて神奈川大学の滝本朗史(2年、智弁学園奈良カレッジ)が仕掛けてレースが一気に動いてからも、第2集団中盤で力をためた。残り2周で集団の最後尾にいた田島がスパート。山口もそれに続き、田島が組4着、山口が組9着でフィニッシュした。 2組目には主将の分須尊紀(4年、東農大二)と富永椋太(4年、鉾田一)がエントリー。本戦への出場権を逃した昨年の選考会2組目と同じオーダーになった。玉城良二監督からは「2組目はつなぐだけ。先頭争いをするようなレースとかタイム稼ぎをするレースではなくて、本当に最後までついて10番以内に帰ってきてくれればいい」という指示があった。 分須は常に集団の前方、富永は中ほどでレースを進めた。先頭が牽制(けんせい)し合い、最初の1000mから3分を超えるスローペースになっても、分須は焦っていなかった。 「もともとスローペースで行って、ラスト2kmぐらいでパーンと誰かが前に出てペースが上がるという予想をしていました。実際ふたを開けてみれば3kmぐらいから上がっていたんですけど、急には対応せずにゆっくりゆっくり自分でロングスパートをかけていったので、予想していた通りのレースができました」 結果は分須が組6着、富永は組18着と昨年以上の走りを見せ、分須は思わずガッツポーズ。「ちょうど1年前にまったく同じ組を富永と走って全然だめで(分須28着、富永24着)。1年前の自分へのリベンジが果たせたのもありますし、通過の目標に最低限貢献できたと喜びが出てきて」と笑顔を見せた。