今年の販売額7億円超へ 福島県のJA会津よつば昭和かすみ草 1日現在 過去最高更新見通し
福島県のJA会津よつば昭和かすみ草部会が販売しているカスミソウのブランド「昭和かすみ草」の2024(令和6)年の販売額は1日現在で過去最高だった昨年を上回る約6億9600万円となり、7億円を超える見通しとなった。 昭和かすみ草は2023年度に日本農業賞の集団組織の部で大賞を受賞した他、農林水産省の地理的表示(GI)保護制度に登録された。今年10月には同部会が農林水産祭演芸部門で最高賞の天皇賞に選ばれた。雪を利用した集出荷貯蔵施設(雪室)の活用による高い品質などが市場にも評価され、年々販売額を伸ばしている。2023年の販売額は約6億4800万円だった。 昭和、柳津、三島、金山各町村の生産者とJA、行政による昭和かすみ草振興協議会も組織しており、連携しながら産地拡大を進めている。 ■昭和村自治功労者表彰を受賞 振興の礎づくりに尽力 星佐多男さん76 昭和かすみ草振興の礎づくりに力を尽くした元県農業改良普及員、星佐多男さん(76)=南会津町=に3日、昭和村自治功労者表彰が贈られた。
昭和50年代、村の基幹作物だった葉タバコの廃作が進む中、県農業改良普及員だった星さんは、同村の気候風土を生かしたカスミソウへの経営転換を図るため生産者に働きかけた。栽培法の指導にとどまらず、東京など新たな市場開拓にも尽力した。品質だけでなく、産地である同村が村を挙げて取り組んでいる姿勢などをPRすることを心がけたという。 表彰を受け、「生産者の皆さんと協力し、産地づくりに携われたことが本当にうれしい。昭和かすみ草を作りたいという移住者も増えていると聞き、感慨深い」と語った。 舟木幸一村長は「生産団体の陰で星さんら普及員の皆さんの献身的な努力があった。それが今日の発展につながっている」と感謝を口にした。