花咲徳栄高・石塚裕惺(C)産経新聞社

2024年ドラフトを振り返り、新戦力を紹介していくプロ野球ドラフト選手名鑑。石塚裕惺など巨人が指名した選手の経歴やプレースタイルについてまとめた。

上位で特徴のある内野手3人を指名

巨人は支配下で5人、育成で6人の合計11人を指名。1位では金丸夢斗（関西大→中日）のクジを外すも、続く入札では西武との競合の末、高校No.1遊撃手の石塚裕惺の交渉権を獲得した。 2位では浦田俊輔（九州産業大）、3位では荒巻悠（上武大）と続けて内野手を指名。石塚は未来のレギュラー候補、浦田はスピードと守備が魅力の即戦力、荒巻は世代屈指の長距離砲とそれぞれ特徴がある3人だ。 4位の石田充冴（北星学園大付高）は191cmの大型右腕。5位の宮原駿介（東海大静岡キャンパス）は奪三振能力の高い最速153キロ左腕だ。育成では高校生投手を中心に6人を指名した。 金丸のクジは外したが、有力な内野手3人の指名に成功。坂本勇人や吉川尚輝に続く選手の出現に期待がかかる。2年目の門脇誠や1年目の泉口友汰といった若手との競争で、内野陣の底上げを図っていきたい。

1位指名・石塚裕惺（いしづか・ゆうせい）

花咲徳栄高では1年秋から4番・三塁で、2年春から遊撃手。3年夏の埼玉大会では低反発バットながらライナー性のホームランを放つなど、5割近い打率を残し、甲子園出場を果たした。大会終了後にはU-18代表に選出され、4番・遊撃でアジア選手権準優勝に貢献した。 ヘッドスピードが速く力強いスイングから高校通算26本塁打をマーク。守備でも安定したスローイングが持ち味。走攻守の三拍子が揃った高校No.1野手で、坂本勇人のような選手へと成長することが期待されている。

2位指名・浦田俊輔（うらた・しゅんすけ）

長崎の海星高では2年夏の甲子園に遊撃レギュラーで出場。プロ志望届は提出せず九州産業大に進学した。大学では1年春からリーグ戦に出場し、2年秋に遊撃レギュラーを掴む。以降4度のベストナイン、3度の盗塁王に1度の首位打者、2度のMVPに輝く。3年春、4年春と全日本大学野球選手権にも出場した。 身長170cmと小柄ながら走攻守でハイレベルで、スピードを活かしたプレーが持ち味。主に1番打者として活躍し、プロでも1年目からの活躍が期待される。