「スイッチ後継機」発売で注目? 任天堂の歴代ハード末期に登場した「遅れてきた名作」たち
■スクウェアRPGの最終形態 スーパーファミコン『ルドラの秘宝』
スーパーファミコン時代にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたRPGは、美しいドットグラフィックが魅力的なタイトルばかりだったが、スーファミ末期となる1996年4月5日に発売された『ルドラの秘宝』はその最高峰である。 ドット絵の綺麗さは、スーパーファミコンでのシリーズ最終作『ファイナルファンタジーVI』と同等。デフォルメされた味方キャラは、髪が風にたなびき、スキル発動の際のリアクションはスムーズにヌルヌル動く。絵画のようなグラフィックが、躍動感たっぷりに動くのが印象的なゲームだった。 ゲームは、破壊と創造の神によって滅びと再生を繰り返す世界を舞台にしたRPGで、主人公たちが世界の滅亡に立ち向かうというもの。オーソドックスな作りのターン制コマンドRPGだが、魔法を自分で作ることができる「言霊システム」を採用していたり、迫力のあるBGMの種類が豊富だったりと、同作の魅力はグラフィック以外にも語る点が山ほどある。スクウェアRPGの最終形態としてふさわしい出来であった。
■ゲームボーイアドバンス最後に出た新定番『リズム天国』
ゲームボーイアドバンスでは2006年8月3日に発売された音楽ゲーム『リズム天国』を振り返りたい。 任天堂のアドバンス最後のタイトルではあるものの、発売されたのは2004年に生まれたニンテンドーDSがすっかり浸透していた時期。そのため注目度はいまいちであった。だが、リズムゲームとしては斬新で、他の音ゲーとも違う、手軽かつ中毒性の高いゲーム性でプレイヤーから高い評価を獲得。その後、DSでの『リズム天国ゴールド』、Wiiでの『みんなのリズム天国』などシリーズ化された。 ゲームは、音楽にあわせて手拍子を合わせるようにリズムよくボタンを押すというシンプルなもので、実は本作は、音楽プロデューサーのつんく♂氏が企画書を任天堂に持ち込み、制作したタイトルでもある。2015年のニンテンドー3DS『リズム天国 ザ・ベスト+』以来、シリーズは途絶えているが、つんく♂氏は2021年にTwitterにて「令和版、作りたいねぇ~。あの頃のメンバー、みんな元気かな。」とつぶやいていた。 ゲームボーイアドバンス最終作にして、長く愛されるゲームシリーズとなった『リズム天国』。その最新作が作られる日を待ちたいところだ。