〔米株式〕NYダウ大幅続伸、1196ドル高=ナスダックも高い(6日午前)
【ニューヨーク時事】6日午前のニューヨーク株式相場は、大幅続伸している。米大統領選で共和党のトランプ前大統領の当選が確実になったことで、景気刺激策への期待感から買いが膨らんだ。優良株で構成するダウ工業株30種平均は、一時取引時間中の最高値を更新した。午前10時現在、前日終値比1196.66ドル高の4万3418.54ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数も取引時間中の最高値を更新し、同時刻現在327.20ポイント高の1万8766.37。 米大統領選は5日、全米各地で投開票され、共和党のトランプ氏が、民主党のハリス副大統領を破り、当選を確実にした。同時に実施された連邦議会選は6日、開票作業が続き、野党共和党が上院で4年ぶりに過半数を奪還することが確実となった。共和党は下院でも多数派維持を目指し、激戦を繰り広げている。トランプ氏の公約に含まれている所得税減税の恒久化や法人税減税などの景気刺激策や、輸入関税の引き上げなどが米民間企業の経営に追い風になるとの期待から、投資意欲が高まり、ダウは寄り付きから買いが活発化している。 米大統領選の大勢判明まで数日かかるとの懸念が後退したことも、買い安心感につながっている。ロイター通信によると、投資家の不安心理を示す「恐怖指数」として知られる米シカゴ・オプション取引所のVIX指数は9月以来の低水準まで急低下した。 ダウ構成銘柄をみると、トランプ氏の当選確実を背景に、金融株の上げが目立つ。ゴールドマン・サックスが10%超高、JPモルガン・チェースが8%超高と大幅上昇。トランプ氏の自国の製造業保護の姿勢を受け、キャタピラーも6%高と買われている。個別銘柄では、テスラが10%超高。トランプ氏は、テスラの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏を政府機関の効率化に向けた新組織のトップに起用する考え。