福島の日本酒やラーメン、ブラジルで売り込み JICAツアーで来県の日系人2人 「復興に貢献したい」現地で夕食会
国際協力機構(JICA)の企画で来県したブラジルの日系人経営者ダニエル・シゲオ・ホンダさんとビニシウス・キオシ・フジイさんが日本酒やラーメンなど福島県が誇る名物を母国に広めようと奮闘している。 2人はフジイさんが経営するクリチバ市のすし・和食店で富裕層やインフルエンサーらを対象に夕食会を開き、県産米やノリを使った手巻きずし、日本酒などを振る舞った。 ホンダさんは自らが経営する市内の店舗で喜多方ラーメンを提供する催しも開催。ラーメンは近年、ブラジルで人気が広がっているといい、県人会員らも訪れ、にぎわった。 2人は6月、JICA主催のツアーで浜通りの東日本大震災被災地などを視察。帰国後、復興に貢献したいと催しを企画した。 今月21、22の両日には例年約2万人が訪れる日系団体主催のお祭りにクリチバ日本総領事館と連携し、福島県関連ブースを設ける。ホンダさんは「ツアーで復興の様子や風評被害に対する取り組みを知った。総領事館と共に福島をPRしたい」と意気込む。
夕食会に参加した総領事館の三井靖広総領事は福島県の姿に心を動かされた2人の様子が印象的だったとし、「福島の皆さまの復興に懸ける思いは確かにブラジルまで伝わっている。私自身も福島産食材の安全性、おいしさを発信していく」と述べた。