橋があるのに対岸に行けない!? 「川の真ん中にある中洲に行くためだけの橋」 岐阜の"謎の吊り橋"を調査する旅
ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、全国100万キロ以上の道を巡ってきた道マニア歴26年の鹿取茂雄さんが、岐阜県にある"謎の吊り橋"を調査します。
山県市の観光パンフレット表紙を飾る橋
鹿取さんと一緒に旅をするのは、一般の男性。 (道マニア・鹿取茂雄さん) 「岐阜に気になる橋があるので、その疑問を解決したい」 2人は、山県市(やまがたし)とその周辺の清流に架かる、鹿取さんおすすめの橋を巡り、さらに以前からずっと気になっているという"謎の吊り橋"を調査します。 まずは山県市内にある、鹿取さんお気に入りの橋へ。 (道マニア・鹿取茂雄さん) 「最初は、山県市の観光パンフレットの表紙になっている場所へ行きたい」 大自然の中に架かる橋が観光パンフレットの表紙を飾っており、山県市の雄大さが伝わります。そんな橋を目指し、2人は県道200号から目的地近くの場所へ行ってみると、透明度の高い水が流れる円原川(えんばらがわ)が。 (道マニア・鹿取茂雄さん) 「伏流水(ふくりゅうすい)なので、水がとても透き通っている」 約2kmもの距離を地中に潜る間に浄化されることで、綺麗な水になっている円原川。この円原川に架かる橋が、パンフレットに掲載されている場所とのこと。車道から川まで下り、しばらく遊歩道を進むと、目的の橋が姿を現します。 川岸に設置された小さなベンチの先には、人が一人通れるほどの幅の鉄板が敷かれた欄干のない橋が。2人は橋を渡ってみますが、途中から橋の様子は一変。鉄板から木製に変わり、その木々は朽ちて抜け落ちています。 鉄板から下り、迂回するための階段で対岸へ行ってみることに。すると、そこには石垣が。 (道マニア・鹿取茂雄さん) 「畑や田んぼの跡。石垣があるということは、少なくとも人の生活があったのは間違いない。神社もあったらしい」 古くは対岸の畑や神社へ行くための木製の橋が架かっていましたが、1959年に上陸した伊勢湾台風によって流失。その後、トラックのシャーシ(フレーム)を橋の代用として、迅速に対岸との行き来を可能にし、朽ちた木の部分はその名残とのこと。 橋の入口側はサイズの合うシャーシがなかったため、鉄骨に鉄板を乗せて足場を造ったそうです。