復活の「ラブちくん」あいちトリエンナーレ応援の理由は?
非公式の立場で地道に応援
3年に一度のアートの祭典「あいちトリエンナーレ2016」が8月から開催される。世界の現代アートが集うこのイベントを盛り上げようと、さまざまな広報活動が展開されているが、非公式の立場で地道に応援するキャラクター「ラブちくん」をご存じだろうか。同イベントの開催に向けて、2010年以来6年ぶりに復活したラブちくんの謎に迫ってみたい。
世界最先端の現代アートが集う祭典
あいちトリエンナーレは、2010年に第1回が開催され、その後3年に一度行なわれているアートイベント。美術、映像、音楽、パフォーマンス、オペラなどさまざまな芸術活動を複合的に扱おうとする国際芸術祭だ。 第3回となる今年は、「虹のキャラヴァンサライ 創造する人間の旅」をテーマに、8月11日から10月23日まで開催される。名古屋市中心部をはじめ、岡崎市や豊橋市にも会場が設けられ、美術館だけでなく街なかにもアートが展開するのが特徴だ。
顔でまさに“愛知”を表現する
「あいちトリエンナーレ2016を勝手にPRするでちよ」と宣言して復活したラブちくんは、2008年生まれ。公募展「アーツチャレンジ2008」に出品作品として初登場した後、2009年の展覧会「長者町プロジェクト」と2010年の「あいちトリエンナーレ2010」にも作品として出品されている。 キャラクター紹介には、「耳にラブ、お口は「ち」の字でラブちくんでち!愛はラブだからラブち、ラブは愛だからラブち!」(※ラブちくんの口調では語尾に“でち”や“ち”が付く)とあり、名称と顔のデザインが“愛知”に由来することを説明している。 ラブちくん同様に、アート性のあるキャラクターとして根強い人気があるのが、岡崎市の非公式キャラクター、オカザえもんだ。オカザえもんがPRする岡崎市もあいちトリエンナーレ2016の会場となっていることから、2人が同じイベントで顔を合わせることも多い。
誕生から6年、ビジュアルは著しく変化
2009年と2010年、そして現在のラブちくんを比較してみると、その姿は大きく変化している。誕生当時の顔は段ボールと思しき紙に手描き。2010年は頭部が被り物になったが、体は引き続きほっそりとしている。ところが、今回復活した姿は全身がふっくらとしてやわらかそうな印象。ハート型の瞳もキラキラと輝いている。 復活後は、facebookやTwitterに、ラブち芸術大学出身のトミー・オカ氏によるマンガやイラストも登場しているほか、自己紹介でもある「ラブちくんの歌」もYouTubeにアップされている。 まだまだ謎の多いキャラクター像について、ラブちくん本人に確認してみた。 ──ラブちくんは愛知県のキャラクターですか? ラブち:ちがうでち。実家は愛知県でちが、非公式キャラでち。 ──どうして、6年間も活動休止していたのですか?その間は何をしていた? ラブち:活動の壁にぶちあたって寝てたでち!しかし、休止中も活動再開のために準備してたでち! ──6年間でずいぶん見た目が変わりましたね。 ラブち:6年もあれば小学生も中学生、大学生も社会人になるのでち!見た目も変わって当然でち! ──復活後はどんな活動をしていますか?今後の予定は? ラブち:あいちトリエンナーレ2016をPRしたり、SNSを使って愛知県をPRしたりしているでち。イベントにも出るでちよ。近々では、5月8日に岡崎市篭田公園で行なわれる「KAGODA WONDER PARK 88フェス」に参加するでち。
“ゆるさ”とアート性を兼ね備えたラブちくん。その魅力が気になった方は、あいちトリエンナーレ2016で繰り広げられる多様なアートにも魅かれるのではないだろうか。ラブちくんのPR活動に注目しつつ、8月の開催を期待して待とう。 (編集プロダクション/エディマート)