菊池桃子「いつまで経っても足りていない気がしています」デビュー当時から抱えている“コンプレックス”とは?
TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。今回のお客様は、歌手・女優 菊池桃子さんと爆笑問題 田中裕二さん。1984年にデビューした菊池さんが、デビュー当時から今も抱えている“コンプレックス”とは?
◆菊池「もう怖くて怖くて」
田中:僕は1978年に始まった「ザ・ベストテン」(TBS系)をずっと観て育ってきたから、70年代後半から大学に入るぐらいまでの82、83年ぐらいまでが、昭和ポップスを聴いてきた一番密度の濃い時期なんですけど、あのときはもう、いわゆる「シティ・ポップ」と呼ばれるニューミュージックも全盛でした。その当時は、まだ菊池さんも普通の子だったわけじゃないですか。 菊池:はい。 田中:そこには(松田)聖子ちゃん、(中森)明菜、キョンキョン(小泉今日子さん)みんながいるわけですよ。そのなかに飛び込んでいくのって、どのくらい怖さがあったのかなと思って。 菊池:もう怖くて怖くて。当時、私は高校生だったので、(デビュー前は)高校に行って、できれば大学に進学して就職活動すると思っていましたから、そんなキラキラした実力のある先輩方にかなうなんて思ってもいませんでした。その頃のデビュー当時のコンプレックスが今もちょっと残っているんですけど……私は、自分から志願していないんですよ。 “歌手になりたいです!”っていう方って、例えば「スター誕生!」(日本テレビ系)とかのオーディション番組で、何週も勝ち抜いていけるような“ハングリーな熱量”みたいなものがすごくある方々ばかりじゃないですか。 だけど私は、最初からそういう想いを持っていなかったんです。だから“そんなのが飛び込んですみません……”みたいな(苦笑)。 田中:ちょっと分かります、その感覚。 菊池:だからそこが、いつまで経っても足りていない気がしています。 田中:そっか。でもきっと、そこが良かったんでしょうね。色が付いていない感じというか。 菊池:そうなんですかね。でもまあ、40年も長くやらせていただいたのに、その芸能活動を否定したらファンの方に申し訳ないですし。 田中:否定なんかしなくても全然いいと思います。