「売り物ではない」 グリーンランド、「所有と支配」もくろむトランプ氏を一蹴
【AFP=時事】ドナルド・トランプ次期米大統領が、鉱物・石油資源が豊富なデンマーク自治領グリーンランドの「所有と支配」への関心をほのめかしたことを受け、同自治政府のムテ・エーエデ首相は、グリーンランドは売り物ではないと反発した。 【写真】トランプ氏「トランスジェンダーの狂気止める」 最優先課題に トランプ氏は第1次政権時にグリーンランドの購入を提案したが、即座に拒否された経緯がある。だが先週末、次期政権での駐デンマーク大使を指名した際、この動きを復活させるかのような投稿をした。 これに対し、エーエデ氏は即座に交渉の余地はないと一蹴。声明で「グリーンランドはわれわれのものだ。売り物ではないし、今後売りに出すことも絶対にない。自由のための長きにわたる闘争を失ってはならない」と述べた。 グリーンランドは世界最大の島で人口約5万5000人。デンマーク領だが、統治は自治政府が担っており、小規模な独立運動が起きている。 トランプ氏は22日、「世界の国家安全保障と自由を確保するため、米国はグリーンランドの所有と支配が絶対に必要だと考えている」と投稿した。 トランプ氏は第1次政権時の2019年にグリーンランド買収提案を拒否された際、デンマークへの公式訪問をキャンセルした。 ジョー・バイデン政権下の米国は、グリーンランドの購入は望まず、むしろ関係強化を求めていると述べていた。【翻訳編集】 AFPBB News