オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部の燃料施設で「大爆発」 ウクライナが「大規模ドローン攻撃」展開
<ロシア軍に燃料を供給するオリョール州の燃料施設がまたしても標的に>
ロシア当局によると、ウクライナは国境を越えた「大規模」ドローン攻撃の一環として、ロシア西部の主要燃料施設を夜間に攻撃した。ウクライナによれば、この施設はロシア軍に燃料を供給しており、同施設を標的とした攻撃はわずか1週間余りで2度目となる。 【動画】夜空一面を照らすオレンジの閃光...ロシア西部の燃料施設が「大爆発」 ウクライナが無人機で「大規模攻撃」 ロシア・オリョール州のアンドレイ・クルィチコフ知事はテレグラムへの投稿の中で、ウクライナが同州に対して「大規模」ドローン攻撃を行ったと述べた。オリョール州は、ロシアがウクライナからの領土奪還を数カ月にわたって試みているクルスク州の北に位置する。 クルィチコフは12月22日朝、同州にある複数の「燃料・エネルギーインフラ施設」を狙うドローン20機を防空システムと電子戦システムで撃墜したと述べた。クルィチコフによれば、州都オリョールのすぐ北東にあるスタルノイ・コン村の燃料施設で火災が発生した。 ロシアの独立系メディア「アストラ」が公開した動画には、この施設の爆発と思われるオレンジ色の光が映っている。本誌はこの動画を独自に検証することはできなかったが、ウクライナ国家安全保障国防会議の関係者はこの動画を共有し、オリョール州で撮影されたものだと説明している。 クルィチコフは、死傷者や「重大な被害」は発生しなかったと述べた。
<エネルギー施設を執拗に攻撃>
ウクライナ軍は今月14日、スタルノイ・コンの石油ターミナルを攻撃し、「強力な火災」を引き起こしたと発表している。同施設はロシア軍に石油製品を供給していると、ウクライナ軍参謀本部は述べた。ウクライナは11月中旬にもこの場所を攻撃したとみられている。 ウクライナはロシアの石油施設やエネルギー施設を執拗に狙い続けているが、ロシアのほうもウクライナのエネルギーインフラを広範にわたって攻撃し、しばしば被害をもたらしている。 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は21日夕方の演説で、「(ウクライナは)今後も間違いなく、ドローンやミサイル(自国製も次第に増えてきている)を使用し、ロシアの軍事目標、特に軍事基地や軍のインフラを攻撃し続ける」と宣言した。 同21日には、ウクライナ国境から1000キロ近く離れた、ロシア中部タタールスタン共和国がドローン攻撃の標的となった。現地当局によれば、首都カザンで複数の住宅が被害を受けた。 また、19日にはロストフ州ノボシャフチンスクの石油精製所がウクライナに攻撃されたと、同州の知事が発表した。
<ロシアも「100機以上のUCAVを発射」>
ロシア国防省は22日、オリョール州で夜間に20機、ロストフ州とブリャンスク州の上空で8機、クルスク州で5機、クラスノダール地方で1機のドローンを迎撃したと発表した。 ウクライナ空軍は同日、ロシアはロストフ州のミレロボ空軍基地とオリョール州から発射されたものを含め、過去24時間に100機以上の無人戦闘機(UCAV)を発射したと述べた。 ロストフ州のユーリー・スルザール知事代理は22日、港湾都市タガンログと東のノボシャフチンスク付近を飛行していたウクライナのドローンと、ミレロボ付近のミサイルを防空システムで迎撃したと発表した。 (翻訳:ガリレオ)
エリー・クック