岸田総理 続投の道と「党内での権力基盤強化」には派閥解消しかなかった
続投の道と自分の党内での権力基盤を強化するには派閥解消しかない
中川)そこまで追い込まれたということもあるのでしょうね。党内でも周りがあまり言うことを聞いてくれないし、支持率もこれだけ下がってしまった。元々キレやすかったかどうかは別としても、そこまで追い込まれた状況だったのだと思います。 飯田)自分の派閥も人数が多いわけではありませんし、数の論理というわけにもいかず、いろいろなところに気を使ってきたのに。 中川)自民党も議席を大分減らすかも知れませんが、「続投の道と自分の党内での権力基盤の強化はこれだ」という。そういう意味では合理的だと思います。
「党が一丸とならざるを得ない状況をつくる」ことには成功
飯田)一方で、マイクロマネジメントは上手いとも言われています。 中川)本当に上手いのであれば、党内での権力基盤をここまで減らすこともなかったと思うので、そういった意味では上手いとは思えません。しかし、どうにもならない状況で自爆も含め、「党が一丸とならざるを得ない状況をつくってやる」という動きは、結果的に成功したような気がします。 飯田)確かにそうですね。 中川)有権者がどう判断するかは別の話で、一方では「結局、政党内だけで動いている話だ」「派閥を解消しても意味がない」という批判もあるわけです。だから総選挙で自民党が勝つかどうかはわかりませんが、首相のなかでは合理的であったのだと思います。