中峰恵也署長（左）からジャーキーを受け取る上向正一さんと「チヨマル」＝１５日、和歌山県警田辺署で

　行方不明者を無事に発見したとして、和歌山県警田辺署は１５日、県警の嘱託警察犬指導手、上向正一さん（７３）＝白浜町平＝と嘱託警察犬の「チヨマル」（シェパード雄、５歳）に感謝状を贈った。副賞として、鶏ササミジャーキーも贈った。 【救助犬で捜索、能登半島地震　倒壊家屋で要救助者を、和歌山・新宮市のＮＰＯの記事はこちら】 　署によると、４月１８日に田辺市内の１０代男性が行方不明になり、午後０時４５分に届け出を受けた署が県警鑑識課を通じて上向さんに出動を要請した。上向さんは署員と１時５０分に捜索を開始。男性の枕カバーの匂いをチヨマルに嗅がせながら捜し、男性が自宅近くの路上にいたところを３時過ぎに見つけた。男性にけがはなかったという。 　指導手になって４０年余りという上向さんによると、チヨマルの出動は３回目で、対象者を無事に見つけられたのは初めて。「（男性の）ご家族も喜んでくれていて、良かった。今後もいろんな場面で貢献できるといい」と語った。 　中峰恵也署長は「迅速な対応を頂き、男性を無事に発見できて良かった。科学捜査が進んできてはいるが、『匂いからの捜査』の重要性はこれからも変わらない」と話した。