“テレビ東京のドラマが面白い”は本当か
佐久間Pバラエティー班×ドラマ班の混成チームも実現
また、別の機会には、「キス我慢選手権」「マジ歌選手権」などのヒット企画を生み出した深夜バラエティー『ゴッドタン』などで知られる名物プロデューサー、佐久間宣行氏も取材したが、テレビ東京の気風について「部署が違っても垣根がないというか、みんなが思いついたことを話し合える風通しの良さがある」と、話していたのが印象的だった。 その言葉を裏付けるように、佐久間氏が率いるバラエティー班がドラマ班と混成チームを結成した『潜入捜査アイドル・刑事(デカ)ダンス』など、トライアル精神を感じさせる番組が生まれてきた。
風通し、発想、ノリの良さで今後のドラマにも期待
「面白いと言っても、テレ東のドラマは視聴率を取っているわけではないんです。視聴率を取れれば理想的だけれど狙って取れるものでもない、ならば発想やノリを大事にしよう、といういい意味での開き直りを感じます。それは、他局ではなかなか難しいことかも。フジテレビなどから人材が流入したことも、化学変化を起こしてプラスに作用しているのではないでしょうか」 と、分析するのはテレビ情報誌の30代編集者だ。 『ハラスメントゲーム』放送中の月曜22時枠は、今年春から新たに“ドラマBiz”として設置されたドラマ枠。江口洋介主演『ヘッドハンター』、仲村トオル主演『ラストチャンス 再生請負人』と、メディアのドラマ評やネット上の視聴者の反応などを見てもドラマ自体の評判は上々だ。これなども働くことをテーマにビジネスドラマを展開するとの狙いで設けられた枠であり、“経済に強いテレ東”がドラマで表現されているという見方もできる。 社内の風通しが良く、発想やノリを大事にできる。それがテレビ東京の強さだとすると、さらに面白いドラマが生まれることに期待をかけて良さそうだ。 (取材・文:志和浩司)