安さ求め、今も続くガソリン『越県給油』 一時落ち着くも…再び「全国最高値」 ドライバー「長野は極端に高い」「何とかして」
■9月には16週連続で全国最高値
「越県給油」。 実は県と県石油商業組合が問題視したことがありました。 長野県・阿部守一知事(9月): 「県境をまたいで給油をしていることを報道されているのは、由々しき事態」 9月、阿部知事はこのように述べたのです。
ウクライナ情勢や円安でガソリン価格が高騰。9月には16週連続で全国最高値を記録し、過去最も高い1リットルあたり194.5円まで上がっていました。 「越県給油」が活発化したのを問題視した県や県石油商業組合は意見交換会を開きました。
■一時落ち着くも…再び「全国最高値」
組合は県内が高い理由について「全国でも珍しい列車輸送でコストがかかる」「給油所の数に対して販売量が少ない」ことなどをあげ、「離島」と同じと説明しました。 知事も国が特別な補助を出している「離島」と同じような支援制度が必要との認識を示しました。 9月以降、元売り各社への国の補助金が引き上げられたことなどから価格は少しずつ下がり、県内も全国最高値ではなくなりました。 しかし、11月から値上がりに転じ、長野も再び全国最高値に。
■「3~4割は長野県から」
新潟・妙高市のスタンドによりますと、価格に反応して夏場は長野ナンバーが一気に増え、一時落ち着いたあと、最近、また多くなったといいます。 コバネン妙高高原SS・岡田雅之さん: 「結構、最近はもう多いですね。3~4割ぐらいは長野県から来られている方が多くなってきている」
■県内では「地域間格差」も…
「地域間格差」は県内でも。 長野市内は1リットル180円台が多い一方ー。 (記者リポート) 「塩尻市内を走行しているんですが、ガソリンの価格表示170円台が多いですね」 松本市や塩尻市は170円台が目立ちました。
こちらは県が独自に調査した県内10広域の平均価格。 180円台が多い中、諏訪や松本地域は170円台で、最も高い木曽地域と10円ほどの差があります。 県などによりますと、石油の輸送基地が松本にあることや、県外の大手が参入して価格競争が激しくなっていることなどが考えられるといいます。