ブルージェイズ川崎 “日本人メジャー内野手限界説”に待った!
川崎は試合前、チームで最も早くグラウンドに出てくる。ナップサックにはムネリン・オリジナルのコンディショニング七つ道具が入っている。大小各種サイズのゴムボールや縄跳び、チューブ、筒状や球状のマッサージ器などが入っている。それを使って黙々と準備する。ダッシュやストレッチに加えて太極拳に似た体操もする。ブ軍には通訳、トレーナーなど日本人スタッフがいないが、独自に編み出したトレーニング方法でコンディションを整える。 「チームの状態はずっといい。(最下位に終わった)去年だって、悪い時は1度もなかった。首位とのゲーム差とかは、全然、気にしていません。自分が毎日ゲームに出られることが嬉しいので。それを、まず、感謝して。試合に出れるかどうかは、分からないけれど、いつも一生懸命1日1日を迎えたいと思っているんです」。 西岡剛がツインズで不発に終わり、中島裕之がアスレチックス傘下のマイナーで苦戦し、日本人内野手の限界説も囁かれる中、渡米3年目で上昇カーブを描いている川崎の存在がキラリと光る。いよいよ、チームはワールドシリーズを制した1993年を最後に20年連続でプレーオフ進出を阻まれている。日々完全燃焼を目指して試合に挑む川崎が、ブルージェイズにとって悲願のプレーオフ進出をもたらすかもしれない。