ハイチ、次期首相にフィスエイム氏選出へ 解任のコニーユ暫定首相は反発
Harold Isaac [ポルトープランス 10日 ロイター] - 治安が悪化しているカリブ海の島国ハイチの暫定大統領評議会が、ギャリー・コニーユ暫定首相を解任し、企業家で元上院議員候補のアリックス・ディディエ・フィスエイム氏を次期首相に選出することが分かった。ロイターが暫定大統領評議会の決議案を確認した。 この決議は11日付となり、官報に掲載される予定。5月に就任したコニーユ氏は今月10日にソーシャルメディアで、暫定大統領評議会は首相を任命する権限しか持っておらず、解任する権限はないとして「いかなる法的および憲法的な枠組みから外れた今回の決議は、その正当性と国の将来への影響について深刻な懸念を抱かせる」と反発した。 首相官邸の報道官はコメント要請に応じなかった。 首都ポルトープランスでは武装したギャングが大部分を支配しており、勢力は近隣地域にも拡大。飢餓が悪化するとともに、数十万人が家を追われている。 ディディエ・フィルスエイム氏は、独裁者だったジャンクロード・デュバリエ政権下で投獄された有名活動家アリックス・フィスエイム氏の子息だ。 4月に発足した暫定大統領評議会は、選挙の実施に十分な条件が整うまで首相を選出し、一定の大統領権限を行使することを任務としている。評議会のメンバー間の内紛も起きている。 コニーユ氏はこの数週間にアラブ首長国連邦(UAE)とケニアへ外遊し、少なくとも70人が死亡したギャングによる襲撃事件からの治安回復への支援を求めていた。