【ライブレポート】クリスマス目前の恵比寿にドレスコーズ、レア曲とアルバム「1」ナンバーで2024年総ざらい
ドレスコーズのワンマンライブ「L'ULTIMO BACIO Anno 24 2024年のドレスコーズ」が12月23日に東京・恵比寿ザ・ガーデンホールにて開催された。 【写真】正座でお辞儀するバンマス・志磨遼平。 ■ 21歳の志磨遼平が制作、レア曲で冒頭からサプライズ 毎年クリスマスシーズンにはワンマンを行っているドレスコーズ。今年も恵比寿ザ・ガーデンホールが所在する複合施設、恵比寿ガーデンプレイス内がきらびやかなイルミネーションで包まれる中、ドレスコーズ流のクリスマスが演出された。 アメリカの女優メイ・ウエストのクリスマスアルバム「Wild Christmas」の楽曲が客入れBGMとして使用され、会場が穏やかなムードに満ちていると、ドレスコーズは「コミック・ジェネレイション」でライブをスタート。ストレートなロックンロールチューンで幕開けを飾ったと思いきや、志磨遼平(Vo, G)が21歳の頃に制作したという貴重なナンバー「まだ若い僕の唄」で冒頭から観客にサプライズを仕掛けた。「まだ若い僕の唄」は毛皮のマリーズが結成される前の未発表曲で、今年刊行された志磨の自叙伝「ぼくだけはブルー」のポップアップショップで販売されたキーホルダーを購入すると聴くことができた。現在のドレスコーズとは大きく作風の異なる、語りのようなボーカルスタイルが披露された。 ■ あんな曲こんな曲、2024年を象徴したナンバー続々 11月のワンマンツアー「the dresscodes TOUR 2024"Honeymoon"」では自叙伝「ぼくだけはブルー」の内容に合わせ、最初期の毛皮のマリーズから2014年のドレスコーズまでを振り返るセットリストが組まれたが、「2024年のドレスコーズ」は今年の活動を総ざらいするような構成に。4月に発表された「キラー・タンゴ」演奏後には、有島コレスケ(B)がうねるようなベースラインを弾き倒した「towaie」、中村圭作(Key)の奏でるシンセのメロディが特徴的な「Zombie」と、ムーディな雰囲気あふれるナンバーで固められた。 さらにドレスコーズは「復活の日」以降、今年でリリース10周年を迎えたアルバム「1」の楽曲を次々とプレイ。悪魔との関係を砕けた口調で描く「この悪魔め」、田代祐也(G)によるミニマルなカッティングとビートさとし(Dr)による激しいタム回しのアクセントが効いた「ルソー論」と、近年のライブではほとんど演奏されていなかった楽曲もセレクトされた。 ■ 今年もお世話になりました。正座で感謝のお辞儀 終盤に入ると、志磨たちは「やりすぎた天使」「少年セゾン」といった近年の代表曲やライブ恒例の「ビューティフル」を畳みかけていき、本編ラストには最新曲「ハッピー・トゥゲザー」を披露。中村によるハープシコード調のシンセソロが、クリスマスならではのきらびやかなムードにマッチしていた。そしてアンコールは「愛に気をつけてね」の“Baby Baby あんたなんか”コールで一気にフロアを温めつつ、唯一のクリスマスソング「クリスマス・グリーティング」でフィニッシュ。各メンバーがステージを去っていく中、志磨は正座して深々とお辞儀し、ファンに向けて1年間の感謝の言葉をかけた。 ■ セットリスト □ 「L'ULTIMO BACIO Anno 24 2024年のドレスコーズ」2024年12月23日 恵比寿ザ・ガーデンホール 01. コミック・ジェネレイション 02. まだ若い僕の唄 03. キラー・タンゴ 04. towaie 05. Zombie 06. 復活の日 07. スーパー、スーパーサッド 08. この悪魔め 09. ルソー論 10. あん・はっぴいえんど 11. やりすぎた天使 12. 少年セゾン 13. ビューティフル 14. ハッピー・トゥゲザー <アンコール> 15. 愛に気をつけてね 16. クリスマス・グリーティング