自民裏金事件を放置しながら…石破首相が外交本格デビューのG20で「法の支配」訴えるバカらしさ
石破茂首相(67)が18日午前(日本時間同日夜)にブラジル・リオデジャネイロで開幕する20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席。「飢餓と貧困との闘い」をテーマとする討議に参加した後、「グローバル・ガバナンス機構改革」「持続可能な開発とエネルギー移行」を取り上げる討議に臨む。 【写真あり】長瀬智也が持つ健全な「批判精神」 自民裏金問題を3度バッサリ 地球温暖化やロシアのウクライナ侵攻に対し、次期米大統領に就任するドナルド・トランプ氏(78)がこれまでの米政府の方針と異なる政策を取るのではないかとの懸念が浮上。参加国の足並みが乱れ始めているとも報じられたG20サミット。石破首相は「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序」の重要性を訴え、本格的な外交デビューとなった今回のG20サミットで存在感を発したい考えだという。 これに対し、ネット上では《法の支配?》《石破政権が法の支配を口にできるのか》といった投稿が少なくない。衆院選で惨敗する一因となった自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る違法・脱法行為の裏金事件がいまだに何ら決着がついていないからだ。 自民党内では「裏金相当分を国庫に返納」「裏金金額の2倍のカネを被災地に寄付」といった案が出ていると報じられており、早期幕引きを図りたい考えのようだが、「カネを返せば済む」「カネを寄付すれば終わり」という問題ではない。 石破首相が「法の支配に基づく」と強調するのであれば、まずは裏金事件の事実関係をすべて明らかにした上で、関与した議員・前議員は追徴課税、重加算税などを含めて納税し、所得税法違反(脱税)や政治資金規正法違反などで犯した罪を償うべき。 28日に召集予定の臨時国会では補正予算案の審議に加え、裏金事件を受けた政治資金規正法の再改正などが議論される見通し。そこで岸田前政権と同様、曖昧な対応でお茶を濁そうとしたら、間違いなく国民の怒りは再び燃え上がる。 総裁を務める自党の仲間であり、かつ立法府の国会議員が「法」を無視するという前代未聞の状況を放置したまま世界に向かって「法の支配」を訴えても、各国首脳は「へそで茶を沸かすような話」と受け取るだけだ。 ◇ ◇ ◇ 再び裏金事件の追及が始まる臨時国会。関連記事【もっと読む】では《裏金自民「企業・団体献金の禁止」そっちのけで「個人献金の税制優遇」だあ?カネ集めのためなら“斬新策”次々》、【さらに読む】では《自民党は悪質な税金滞納者そのもの! 裏金→国庫返納&被災地寄付で「けじめ」だってよ》を取り上げている。