今治・鈍川温泉のギャラリー「薫林庵」が閉店へ 26年の歴史に幕
鈍川温泉街そばのギャラリー「薫林庵(くんりんあん)」(今治市玉川町鈍川)が12月26日で26年の営業に幕を下ろす。(今治経済新聞) 【写真】薫林庵で展示・販売中の味わい深い作家物の干支飾り 店主の小林迪郎さんと妻の節子さんが1998(平成10)年にオープンした同店。作家物の器などを展示販売するギャラリーで、日本全国から直接買い付けた作品を並べる。 西条出身の迪郎さん。鈍川温泉にギャラリーを構えた理由について、「鈍川温泉が好きだったから」と話す。川と山を望めるロケーションに、もともとは自宅として建物を構えたが、ある時、知人の作家から「桜の時期に、作品を展示したい」と相談があった。「始めは断った」が、「やり方を教わり、ギャラリーとして作品展示をしてみた。終わってみて、一呼吸置いたころに『楽しかった』と思い、ギャラリーとしての営業を始めた」と振り返る。以来、自宅の一角をギャラリーとして営業してきた。 長く続けてきたが、80歳を超え、買い付けに出向く体力の限界もあり、閉店を決めた。現在の心境については、「80歳を過ぎたらやめようと決めていたので、意外とすっきりしている」と迪郎さん。現在は干支(えと)飾りなどを並べる個展を開いているが、「物も大方売れてしまった」と話す。 「これまで、広島や岡山からも多くのお客さまに来ていただいた。本当にありがたい」と節子さん。迪郎さんは「ここは本当にいいところ。閉店の日まであとわずかだが、最後まで変わらずお客さまを迎えたい」と話す。 営業時間は11時~17時。
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