チャート分析:ビットコインは5万4000ドルからの上昇トレンド再開へ、イーサリアムは200日平均を維持
ビットコイン(BTC)のアジア時間14日のポジティブな値動きは、9月初旬に5万4000ドル付近で始まった上昇が再開する可能性が高いことを示している。 ビットコインはアジア取引時間中に2%超上昇し、6万4300ドルに達した。これは、9月27日と10月7日の高値からなるトレンドラインのレジスタンス(抵抗線)を上抜けしたことを意味する。このトレンドラインは、中国株式市場の景気刺激策による上昇とドル指数の強さによる押し目買いを促していた。 つまり、トレンドラインの上抜けは、小規模な調整局面が終わり、9月の安値5万4000ドル以下からの上昇が再開したことを示している。 目先のレジスタンスは、10月7日に価格が下落に転じた6万4461ドル付近と、9月下旬の高値6万6500ドル超え付近にある。大きなレジスタンスは7万ドル付近で、3月以来、強気派と弱気派の攻防が最も激しく、強気派は依然として足場を確保できずにいる。 ブレイクアウト・ポイントの再テストはよくある現象であり、価格が上昇を続ける前に、再び6万2000~6万3000ドルのレンジ相場となる可能性がある。つまり、6万2000ドルを下回る動きになれば、強気な見方は否定され、6万ドルを下回る大きな下落につながる可能性がある。 ドル指数の上昇は103.00付近で失速しており、ビットコインの含むリスク資産の上昇を裏付ける材料となっている。10日のドル指数は「十字線」のローソク足を形成し、トレーダーの間で優柔不断なスタンスが見られることを示した。ドルは10日の取引レンジ内にとどまっており、9月下旬の安値100付近からの上昇が終わりを迎える可能性を示している。 十字線:始値と終値が同じ値段で、高値に向かって伸びる上ヒゲ、安値に向かって伸びる下ヒゲで構成された状態のことを指し、形が十字の形に見えることからこの名前がつけられています。この十字線は、ローソク足で相場を判断する方にとっては重要なシグナルとされています。高値圏で出れば下落相場、安値圏で出れば上昇相場と、相場の転換点と判断されています。この状態では売りと買いが拮抗している状態で相場が転換期を迎えたと判断する方が多いようです。(東海東京証券:証券用語集より) 「今月はドル高の力強い回復により、モメンタム指標が伸びている。ドル高がピークに達していることを示すテクニカルな証拠を我々は予想している」と、Bannockburn Global Forexのチーフマーケットストラテジストで、『Making Sense of the Dollar』の著者マーク・チャンドラー(Marc Chandler)氏は述べた。