4.85メートルもある伝説の巨人だもの…弥五郎どんの仕立て直しは住民総出の大仕事 骨組みから着物まで、4年に一度の衣替え着々
岩川八幡神社(鹿児島県曽於市大隅)の「弥五郎どん祭り」の主役を務める弥五郎どんは今年、4年に一度の衣替えを迎えた。着物の仕立てや骨組みづくりの作業が手分けして行われており、19日に仮組みをする。 【写真】弥五郎どんの胴体部分を竹で編み上げる保存会製作部員ら=曽於市の木工房「陽だまり」
身の丈4.85メートルの弥五郎どんが市街地を練り歩く勇壮な浜下りは、11月3日の本祭りの花形。25反の梅染めの布地を使った着物の仕立ては、地元のボランティアの女性たち8人の手によって9月半ばに始まった。裁断や縫製、アイロンがけなどに1日当たり3時間ほどを費やし、10日間で完成させた。 代表を務める長崎美代子さん(70)=大隅町中之内=は「神様にかかわる仕事ができることにみんな感謝している。近年は作業に携われる人が少なくなっているので、4年後にはぜひ新しい人も加わってほしい」と話した。 骨組みづくりは、弥五郎どん保存会の製作部のメンバーらが担当。材料は唐竹30本と孟宗竹5本が必要で、町内の竹林から9月21日に切り出した。骨組みの大きさは高さ4.5メートル、直径1.1メートル。中迫浩志さん(61)=大隅町鳴神町=が経営する木工房に部員7、8人が夕方から集結。機械で竹をひご状に裂いたり、編み込んだりする作業を4週間ほど続ける。
中迫さんは「4年に一度、仲間と一緒に作業すると気持ちが新たになる」と、祭りの本番に向けて気合を入れた。
南日本新聞 | 鹿児島