タスクの優先順位を決める「きほんのき」。アイゼンハワー・マトリックス実践方法
タスクをスケジュールすることが、タイムブロッキングやタスクのバッチ処理、一日のテーマ設定など、どの方法であれ、生産性を高めるために重要であることはご存じかと思います。 しかし、たくさんのタスクがあって、それらをどう優先順位付けしてスケジュールすべきかわからないとき、何から手をつけるべきか、何を任せるべきか、あるいは何を忘れるべきかを効率的に決める方法が必要です。 そんなときに役立つのが、今回ご紹介するアイゼンハワー・マトリックス。
アイゼンハワー・マトリックスとは?
この評価および生産性向上のためのツールは、元アメリカ大統領ドワイト・アイゼンハワーにちなんで名付けられました。 彼はかつて、Dr. J. ロスコー・ミラーの「私には2種類の問題がある。緊急のものと重要なものだ。緊急なものは重要ではなく、重要なものは決して緊急ではない」という言葉を引用しています。 ミラー博士には申し訳ありませんが、最終的にこのシステムに名がついたのは、より有名なアイゼンハワーのほうでした。 では、アイゼンハワー・マトリックスの使い方を説明します。 まず2本の線を交差させて4つの象限をつくりましょう。X軸は「緊急性」を表し、Y軸は「重要性」を表します。 左上の象限には「緊急かつ重要」なタスクを入れ、右上の象限に入れるのは「緊急ではないが重要」なタスク。 左下の象限には「重要ではないが緊急」なタスクが入り、右下の象限には「緊急でも重要でもない」タスクを入れます。
アイゼンハワー・マトリックスの使い方
マトリックスは紙に描いても良いですし、draw.ioのようなソフトウェアや、eisenhower.meのような専用サービスを使って作成することも可能。 その後、タスクを緊急度と重要度の組み合わせに基づいてマトリックスに当てはめていきます。しかし、本当に重要なのは、その次に何をするかです。 各象限には、緊急や重要を特定するだけでなく、そのあとの行動も示しましょう。 左上の象限には「今すぐ取り組むべきタスク」が入り、右上の象限には「将来に向けてスケジュールするタスク」。下の象限では、左側が「ほかの人に任せるべきタスク」を示し、右側は「削除するか、後回しにできるタスク」を示しています。 マトリックス上にすべてのタスクを配置したら、「緊急だが重要ではないタスク」はほかの人に任せ、「重要だが緊急ではないタスク」はスケジュールし、緊急で重要なタスクに取り組みましょう。 もし締め切りが差し迫っている場合は、まずはそれを優先し、委任やスケジュールは後回しにしてください。 このように、タスクの重要度と緊急度を視覚的に示すことで、どのタスクに時間を割くべきかを見極めるのに役立ち、「やることが多すぎて焦る」という無駄な時間を省くことができます。 1つのタスクに必要な労力も考えよう マトリックスの使用は視覚的に考える人に特に役立ちますが、戦略的に考えることも忘れないでください。 アイゼンハワー・マトリックスから「1-3-5リスト」のような厳密なやることリストに移行するのも良いでしょう。 「1-3-5リスト」では、1つの大きなタスク、3つの中くらいのタスク、そして5つの小さなタスクをもとに一日を計画します。 もちろん、緊急で重要なタスクを最初に取り組むべきですが、その緊急度と重要度だけでなく、かかる時間とリソースも考慮しましょう。 もっとも緊急で重要で、リソースが多く必要なタスクが「大きなタスク」にあたり、重要だが比較的少ないリソースで済むものが3つの中くらいのタスクに入ります。 5つの小さなタスクには、「重要だが緊急ではないタスク」や「ほかの人に任せるべきタスク」を含めても良いでしょう。マトリックスは、実際に作業に取り掛かるための第一歩に過ぎません。 Source: draw.io, eisenhower.me
ライフハッカー・ジャパン編集部